住宅雑誌の情報は誰に有利?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年6月24日08:00:00

こんにちは、若松です。


私は休日の書店巡りが好きです。

本好きなので、本のチェックが一番の目的なのですが、

ついでに人を観察して楽しんでいます。


中でも、一番興味深いのが住宅雑誌を見る人たちです。

他のコーナーは一人で立ち読みする人が目立つのですが、

そこは夫婦で話しながら見ている人が多いんです。

住宅雑誌には、資金計画のことから業者探しまで、

さまざまな情報が紹介されています。

ほとんどの人は、家づくりを考え始めた頃、

何の知識もありません。

そんな状態で、下手に展示場に行くのは不安ですよね。

そこで、住宅雑誌で基礎知識を身につけようという人も多いんです。

あちこちのホームページを見るよりも中立性があり、

安心感を感じるのかもしれませんね。


でも、あなたが見ている住宅雑誌は、

本当に中立・公平なんでしょうか・・・。


ほとんどの住宅雑誌は、広告収入が大きな収入源になっています。

ですから、スポンサーやクライアントの意向を無視することはできません。

彼らに不利なことは、まず記載されることはありません。

逆に、あなたには多少不利でも、彼らにとって有利なことなら

そのまま記載されることもあります。


以前紹介した、ある雑誌社の話ですが、

職人の特集を組もうとしたところ、

広告主のハウスメーカーからクレームがつきました。

なぜなら、ハウスメーカーにとって職人意識と言うのは、

邪魔にしかならないものだからです。

下手に職人魂を発揮されると、コストはかかる、工期は延びる、

監督しにくいなど、全くいい事はないのです。


彼らの家づくりのスタイルからすると、その反応は当然のことです。

ですから、彼らから広告収入を得たい雑誌社の場合、

彼らの家づくりをアピールするような内容になるのは仕方のないこと。


私は

「このような雑誌を買ってはいけませんよ」

と言っているのではありません。

参考になる記事も沢山ありますからね。

ただ、

「その雑誌の視点を理解して、冷静に読んでくださいね」

とお伝えしたいのです。


ハウスメーカーの家づくりを好む人もいれば、

こだわりの家づくりを好む人もいます。

自分の方向性がわからないまま情報を取り入れすぎるのは、

良いことではありません。


冷静さを忘れないでくださいね。

 

では、また。
 

 

 

 


追伸 感想や質問などのメールは大歓迎です。

ただし、ネガティブなメールは萎えるのでいらないです。