二世帯同居のお金のトラブルです。

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年7月1日08:00:00

こんにちは、若松です。

 

最近、二世帯同居に関するトラブルを耳にする機会が増えました。

同居して10年以上のお二人なのですが、

あなたの家づくりの参考になるかもしれないので

紹介しますね。


Aさんは40代女性。

ご主人のご両親と同居して20年になります。

ご両親から提案されて二世帯住宅を建てました。

1階にご両親、2階にAさん家族、という二世帯住宅で暮らしています。

建築費は折半したのですが、

固定資産税などの税金は、ずっと子世帯が負担しています。


最近、外壁や屋根を補修したり、壁紙を張り替えたりと出費が続くのですが、

その負担を全て子世帯が負担しているとのこと。

お子さんの学費の負担が増える時期と重なったため、

家計がとても厳しいものの、協力を頼んでも断られるとか。

ご両親が年金暮らしということもあって、

無理強いできずにいるそうです。


Bさんは60代女性。

完全同居型です。

Bさんは共働きだったため、子育てではご両親にお世話になりました。

やがてご両親の介護が必要になった時には、

「昔、とってもお世話になったから」

と潔く会社を辞め、介護に専念していました。

些細な喧嘩はあったものの、

お互いにとてもいい関係を築いていたといいます。

そんな中、数年前にお義父さんが亡くなり、

昨年お義母さんが亡くなりました。


その後に湧き上がったのが相続問題です。

生前、ご両親が相続の話をすることもなく、

遺書もなかったため、ご主人の兄弟ともめています。

まだ解決には時間がかかりそうだ・・・とのことです。


私が気になるのは、

どちらも「お金の問題」で悩んでいるということです。

海外では、結婚する時に、

離婚に備えて資産配分について話し合う国もあるとか。

でも日本の場合、お金の話をタブー視することって多いですよね。

話したくても

「周囲が話さないから自分からは話しにくい」

というのはありますよね。


でも、もしあなたが二世帯同居を考えているのなら、

お金の話を避けて通らないでください。

税金のこと、水道光熱費のこと、リフォームのこと、相続のことなど、

トラブルのもとになりそうなことは、

建てる前にしっかり話し合っておきましょう。

ご夫婦でも考えは違うかもしれませんし、

ご両親も、それぞれ違うかもしれません。

話がまとまったら、内容を書面に残しておくと安心ですよ。


二世帯同居は、お互いを助け合えるメリットはありますが、

些細なことをきっかけに人間関係が悪くなることがあります。

お金の問題のように、最初に話し合えることはとことん話し合って、

気持ちよく過ごしたいものですね。

 

では、また。
 

 

 

 


追伸 感想や質問などのメールは大歓迎です。

ただし、ネガティブなメールは萎えるのでいらないです。

 


お風呂の目的は?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年7月8日08:00:00

こんにちは、若松です。


ここ数年、冬の寒さや夏の冷房に弱くなりました。

年のせいなのか、運動不足のせいなのか・・・。

そのため、湯船でじっくりと体を温めている時間を

とても幸せに感じます。


そんな私と同じように、入浴が好きな人は多いようで、

「新築したらお風呂でゆったりくつろぎたい」

との声をよく聞きます。


そこで今日は、お風呂の種類について、いくつかお話しします。


まずは陶器風呂。

陶器は人の心におだやかにとけ込み、

深いやすらぎを与えてくれます。

色・艶・風合いに二つとして同じものがなく、

しっとりとした肌ざわりで、冷めにくい特徴があります。

遠赤外線を放射するタイプだと、

血行不良や体臭の改善も期待できるとか。

陶器は汚れが付きにくいので、お手入れはラクです。

ただ、雑な扱いをすると割れますのでご注意を。


次に檜風呂。

檜風呂は、こまめにお手入れしないと、

カビが生えたりぬめりが発生するので、

お掃除嫌いの人には向いていません。

ですから、5年で交換する人もいれば、

20年以上問題なく使っている人もいます。


檜の芳香は日本人の感性によく合い、

高揚した気分を静めるので、心身のリラックス効果は抜群です。

あなたも、檜風呂に入ったことがあるでしょうが、

あの木の優しさと香りは、何とも言えませんよね。

「お手入れは大変だけど、一度檜風呂に入ったら、

 他のお風呂には入りたくない」

という方も多いお風呂です。


続いて長州風呂。

「長州風呂」と言ってピンときますか?

もし分からなくても「五右衛門風呂」といえばお分かりでしょう。

長州風呂は鋳物でできているので、お湯の中に鉄分が溶け出し、

お湯がまろやかになります。

それに、浴槽自体が温かいので、保温性にも優れています。

遠赤外線効果もあるので、体の芯まで温まります。

ですから、今も根強い人気があるお風呂です。


最後に羽釜風呂。

鉄でできた大きな羽釜で、熱効率が良く、

冷めにくい特徴があります。

実物を見たことがない場合は、調理器具として使う羽釜が、

人間が入れるくらい大きくなったと想像してください。

なんだか楽しくなりますね。

あの特徴的な形を気に入って、風呂釜を決めた後に

浴室のプランを練っていく方もいます。

こちらも湯あたりがまろやかで、

心の疲れを取るのにピッタリです。


最近は、ユニットバスが主流です。

工期が短く、気密性や断熱性に優れているのはいいのですが、

入浴タイムを楽しむという観点からは、少々物足りなく感じます。

でも、家事・仕事・育児で忙しい年代なら、

少しでもお手入れが簡単なお風呂を選びたいですよね。

ただ、体の汚れを落とすだけが目的なら構わないのですが、

心の汚れも落としたい人には、ユニットバスは物足りないかもしれません。


もしあなたが血行不良で悩んでいたり、

入浴タイムを楽しめる新居を望むなら、

今日紹介したお風呂を検討してみるのもいいでしょう。

ただし、それぞれのお風呂には向き不向きがありますから

注意してくださいね。

 

では、また。
 

 

 

 


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モニター価格で家を建てる前に。

2012年7月15日08:00:00

こんにちは、若松です。

 

「モニター価格でご提供! ただし限定〇名様限り!」

という広告を時々見かけます。

あなたも

「え~っ、凄く安いな~。この金額なら・・・」

と、広告に見入った経験があるのではないでしょうか。

数百万円もお得になることがあるので、

家が欲しいと思っている人なら、誰だって興味を持ちますよね。

でも、どうしてそんなにお得になるのか考えたことはありますか?


まず、「モニター」の意味について考えてみましょう。

ウィキペディアによると、

『なんらかの製品・サービスの妥当性を確認する試験や

 その試験を行う人のこと』

とあります。

つまり、モニター価格で家を建てたら、

満足できない試験結果が待っているかもしれないということです。


車や家電のモデルチェンジと同じように、

業者の家づくりも少しずつ変わっていきます。

ちなみに、最近は

『耐震』『免震』『エコ』『創エネ』の分野が注目されています。


ただ、業者が

「この方法を使えば、今までよりもっといい家づくりができるぞ」

と思っても、実際に建て、しばらく住んでみないことには確かめられません。

でも、その改善点を確かめるために家を建てるのは、

あまりにも負担が大きすぎますよね。


つまり、モニター価格で提供される家は、

「お得な金額で建てますので、モニターとしてチェックしてくださいね」

という意味合いも含んでいるのです。

そこを理解せず、ただ金額だけで判断してはいけません。


「今まで耐震を重視した家づくりをしていたが、免震に切り替えよう」

「断熱性を高くして、もっとエコな家づくりを目指そう」

「もっと高齢者が暮らしやすい家づくりを考えよう」

など、より良い家づくりのために、多くの業者が研究を重ねています。


その方向性があなたの考えと合っているなら、

「モニターとして住んでみたい。改善の役に立ちたい」

とワクワクするでしょう。

「昨日の地震の時は全然揺れを感じなかったな。でもこの点は・・・」

と、長所と短所を前向きに捉えることができます。

これが、モニター価格で建てる施主の正しいあり方ではないでしょうか。

もし金額だけにこだわり、その趣旨を理解しないで建てると、

住まいの欠点ばかりが目につき、楽しく暮らせそうにありません。


困ったことに、モニター価格を売りにして、手付金を払わせることで

自社の客としてキープしようとする業者がいるのも事実です。

「先着2名様限り。ただし手付金を支払うことが条件です。

 万が一返金を請求される場合は、所定の手数料をいただきます」

という業者に引っかかると、無事に解約できたとしても、

心にキズが残ります。

『先着〇名』とか『〇月〇日まで』というフレーズは、

消費者に考える時間を与えないための方法なのだ、

ということを忘れないでください。


モニター価格でなくても

「今月までキャンペーン価格で提供していますよ」

という業者のフレーズも同じです。


ですから、もしそんな広告に興味を持ったら、

その業者の家づくりの考え方が、あなたの考え方と同じか確かめましょう。

その際、自宅であれこれ調べるより、見学会に行ったり、

OBさんに話を聞いたり、事務所で直接話した方が分かりやすいものです。

そして、もし共感できない場合は、

どんなにお得な金額でも、ご縁が無かったと割り切ってください。


これから何十年も住む家です。

良いご縁を見つける日まで、妥協は避けたいものですね。

 

では、また。
 

 

 

 


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一緒に家を守るパートナーがいると心強いものです。

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年7月22日08:00:00

こんにちは、若松です。

 

あなたは、今までどんな訪問営業を受けたことがありますか?

私が対応したことがあるものと言えば、

新聞・配置薬・布団・りんご・カニ・アイスクリーム・

換気扇のフィルター・県外の業者のリフォーム提案・

味噌・怪しげな募金・金やプラチナの買取り・・・。

つい最近のものだけでもこんなにあります。


賃貸から持ち家に住み替えた方なら実感しているでしょうが、

一戸建てに住んでいると、

屋根や壁のリフォーム、シロアリなどの床下対策、

外構工事の提案・太陽光発電など、高額な営業が増えてきます。

言葉巧みに話されるので、その場で契約をして、

後でトラブルになる方も多いんですよね。


そうならないために、時々チェックしてほしいものがあります。

それは、「国民生活センター」のホームページです。
       ↓
http://www.kokusen.go.jp/ncac_index.html


こちらには、住まいに関するトラブルだけでも、

・あわてないで!震災に便乗した屋根修理サービス(2011年5月27日)

・注意!シルバー人材センターを名乗る庭木のせん定(2011年1月14日)

・狙われる認知症高齢者!リフォーム工事の訪問販売トラブル(2010年10月25日)

・設置義務化を悪用した火災警報器の強引な訪問販売!(2010年8月24日)

・石油給湯機に、勝手に点検業者のシールが張られていた!(2010年7月30日)

・強引な床下点検。「水漏れ」と言って、高額の現金を請求(2009年8月25日)

・「床下換気扇部品代の前払い」と手持ちの現金をだまし取られた(2009年6月26日)

など、数多くのトラブルが記載されています。
http://www.kokusen.go.jp/soudan_now/koureisya.html


事例の詳細だけでなく、具体的なアドバイスも書かれていますから、

自分の被害を防ぐ対応を学ぶことができます。

住まい以外のことも、たくさん紹介されているんですよ。


床下や屋根は、自分ではよく分からない場所だけに不安も大きいものです。

でも、どんな良い提案がなされても、

その場で契約することだけはやめましょう。


正しい手順としては、

1.施工業者に相談する。

2.施工業者に相談できないなら、地元の信頼できる業者に相談する。

3.複数の業者に現場を見てもらい、提案・見積を出してもらう。

という流れをオススメします。


施工業者は、あなたの家族や家のことを知り尽くしています。

家に対しての愛情もあるので、「家守り」の立場から

しっかりとした提案をしてくれることでしょう。


ただ、打ち合わせから引渡しまでの過程でトラブルがあり、

「二度と施工業者に関わりたくない」

と言う人もいます。

そんな方は、また最初から業者選びをするしかありません。


あなたが大切な家を守っていくためには、

家族だけでなく、施工業者の協力があると心強いですよね。

業者は、ただ家を建てるだけでなく、

完成後何十年も見守ってくれる存在です。

ですから、業者選びを簡単に考えてはいけないのです。


業者選びをするときは、

建てている家の外観・性能・金額だけで選ぶのではなく、

スタッフや代表者の人柄や、自分との相性を重視し、

あなたと同じように家のことを

大切に思ってくれる業者を選んでください。

彼らは、頼れる相談相手になります。

これから何十年も家を守るために、

そんなパートナーがいると心強いですね。

 

では、また。
 

 

 

 


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「お金の教育」は資金計画にも役立ちます。

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年7月29日08:00:00

こんにちは、若松です。


「お金が無くなったら、誰かに借りればいいじゃない」

「お金って、銀行に行けばもらえるんでしょ?」

これは、女性スタッフの近所の小学生が発した言葉です。

彼女は一人っ子。

彼女の両親も一人っ子です。

そのため、両親と祖父母の6つのお財布で

彼女の欲求は常に満たされています。

「もっと我慢をさせなきゃいけないのはわかっているんだけど、

 私が我慢させようとしても、他の誰かがお金を出すのよね・・・」

というのが、そのお母さんの最近の悩みです。


娘さんが小さい頃はそれほど気にならなかったそうですが、

PTA役員になり、いろんな世代の親御さんと話をするうちに

「お金について、私は娘に何も教えていない」

と気がつき、愕然としたとか。

しかし、娘さんの金銭感覚を変えるのは簡単なことではありません。

それに、

「孫の喜ぶ顔を見たい」

というご両親に協力を求めるのは、なかなか難しいそうです。

「何だか、孫への愛情を拒否しているようで。

 それに正直なところ、今のままの方が私も助かるし・・・」


こういう話って多いですよね。


彼らが成人して、自分の家庭を築く時、

金銭感覚がこのままだったら大変なことになります。

それに、これからあなたが家づくりをして、

住宅ローンや教育費などで出費が増えると、

子ども達の協力は欠かせません。


そこで、最近の子どもの実態について調べてみました。

すると、金融広報中央委員会が発表した

「子どもの暮らしとお金に関する調査(第2回)」に、興味深い項目がありましたよ。


この調査によると、小学生の約8割、中学生の9割弱がお小遣いをもらっています。

ちなみに、小学生のお小遣いのもらい方は

 低学年・・・「月1回」=13.2%  「時々」=58.5%  「毎日」=9.2%

 中学年・・・「月1回」=34.3%  「時々」=43.9%  「毎日」=8.0%

 高学年・・・「月1回」=52.2%  「時々」=30.6%  「毎日」=5.7%

となっています。


じつは、この「時々」「毎日」というのが問題なのです。


多くの専門家は、

「『必要な時に必要なだけ与える』という方法は好ましくない」

と口を揃えます。

決まった金額の中でのやりくりを体験させることは、

計画性を身につけさせるのにとても有効だからです。

そういえば、主婦の雑誌で紹介される家計のやりくり法でも

「先取り貯蓄」や「袋分け」を推奨されていますね。


現代は

・お給料は口座振込

・電子マネー・クレジットカードの普及

といったことで、お金を目にする機会そのものが減っています。

最近の事例で

『子どもがネットゲームや通販を利用して、親のカードで400万円使った。

 その請求が来て、初めて親が知った』

というものがあります。

仮に、親のカードの管理が不十分だったとしても、

子どもにお金の教育をしておけば、避けられた事態だと思いませんか?


といっても、金銭感覚が怪しいのは子どもだけではありません。

「数量限定」「期間限定」「バーゲン」に反応する私たちも同じです。


私たちの世代は、学校でお金に関する教育を受ける機会はありませんでした。

最近の学校では、積極的にお金の授業を取り入れるところもありますが、

まだまだ少数です。


日本では、お金の話をすることをタブー視する風潮があります。

ですが、正しい金銭感覚や知識を身につけるためには、

日頃からの対話が大切です。

家計を積極的に開示したり、労働や貯蓄のことについて話したり。

「お父さん(お母さん)は、どうして毎日仕事をしているのかな」

「おじいちゃん・おばあちゃんは働いていないのに、

 〇〇ちゃんにお小遣いをあげられるのはなぜだと思う?」


そんな会話は、子どものためだけではありません。

あなたの資金計画にも、きっと役立ちますよ。

 

では、また。
 

 

 

 


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