なぜ「大手だから安心」と思うのですか?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年3月4日08:00:00

こんにちは、若松です。


あなたは、

「家づくりをするなら、大手の方が安心」

と思ったことはありますか?

もしあるのなら、その根拠は何でしょう。

大がかりな宣伝で、知名度が高いから?

それとも、全国に多くの支店があるから?

規模が大きくて、倒産の心配がなさそうだと感じるから?


・・・残念ながら、

「大手なら安心」というのは大きな間違いです。

なぜなら、

広告宣伝費は、当然ながら、全てお客様が負担しています。

大量発注などでコスト削減の努力をしていても、

結局は、広告宣伝費用分が上乗せされてしまいます。


また、支店が多いと、自分の担当者が転勤して、

相談相手が次々と変わります。

いなくなります。

最近のアンケートを見ても、契約の決め手が

「信頼できる営業マンだったから」

と答える人は、全体の4割ほどいます。

その営業マンが転勤することまで考えているのでしょうか。

転勤ならまだしも、退職してしまったらどうするのでしょう。

住宅業界の営業マンの離職率は、決して低くはありません。


それに、家づくりは、その土地の気候に合わせなければいけません。

全国の支店で、同じ方法で家づくりをしているのなら、

その会社は、お客様のためではなく、

自分たちの都合で仕事をしていることになります。


会社の規模と維持費は比例しますよね。

規模が大きい会社は、維持費の捻出のための家づくりをすることがあります。

お客様の予算以上の家づくりの提案や、工期の無謀な短縮などです。

お客様が「支払い可能額」で家づくりをしたいと願っていても、

「融資可能額」で話をしてくる営業マンって、本当に多いんです。

その結果、お客様は住宅ローンに追われることになりますよね。

場合によっては、家を手放すこともあります。

また、無謀に工期を短縮したために、入居直後から家の不具合に悩むことになります。

実際に裁判を起こした施主もいますが、希望する保証が得られないことが多いものです。

裁判費用や精神的負担で、体調を崩す人もいます。


ところで、そんな家づくりがイヤになり、

独立して工務店を興す人がいることをご存知ですか?

「大手」や「ハウスメーカー」では、

お客様に本当に提供したい家はできない、と判断した人たちです。

その地域で昔から営業している工務店と同様、

お客様のための家づくりに奮闘しています。

一方で、勉強不足で信頼できない工務店があることも事実です。

「大手だから」「小さいから」という視点では正しい判断はできません。


「大手だから安心」と言いきれない理由は分かりましたね。

「いい家づくりをして、地元での評判がいいから安心」

というのが「本当の安心」です。


規模の大きさをアピールして

あなたの信頼を得ようとするような会社は、

その時点で候補から外して大丈夫ですよ。


では、また。

 

 


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スマートハウスって、ご存知ですか?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年3月11日08:00:00

こんにちは、若松です。

 

最近、「スマートハウス」という言葉を耳にする機会が増えましたね。

スマートハウスとは、IT(情報技術)を用いて

家庭内のエネルギー消費を最適な状態に制御された住宅のことです。

具体的には、太陽光発電システムや蓄電池などのエネルギー機器の最適化や、

家電や設備機器などの消費電力のコントロールをします。


この「スマートハウス」に関心を持つ人が増えています。

節電の影響から、エネルギーを作り出すことの必要性を感じているのでしょう。

ほんの少し前までは、太陽光で発電した電力を蓄えることはできませんでしたよね。

しかし最近は、家庭用の蓄電池の販売も始まり、導入する人も出てきました。

とはいっても、現在の蓄電池は恐ろしく高額なのですが・・・。

私は、もう少し観察しておこうと思います(笑)。


さて、富士経済の調査によると、スマートハウス関連の世界市場は

2020年には18兆5293億円になると予想されています。

政府も、

「高断熱化に限らず、自然エネルギーを住宅やオフィスに取り込んでいくことで

 エネルギー施策の一端を担っていくようにしたい」

として、低炭素循環型社会(スマートシティー)を

少しでも早く実現したいとのこと。


そのため、フラット35の金利引き下げの継続やエコポイントの復活などで、

環境に優しい家づくりを応援しています。


ある調査によると

「消費税が増税される前に、計画よりも早く建てよう」

と考える人は6割もいます。

数千万円の買い物ですから、前倒ししたくなるのは当然です。

しかし、建てることが目的になり、慌てると失敗するので気をつけてくださいね。


現在の省エネ基準(平成11年度基準)さえ、

現在の新築住宅の4割程度しか対応していません。

そんな状態で、新しい基準をつくろうとしているのですが、

仮に基準ができたとしても、業者が対応できるかわかりません。

危惧する声も多いんです。


スマートハウスが普及するためには、電機業界の動きがカギになります。

創エネ、蓄エネ、省エネを連携させるために、各機器の規格の統一が必要になるからです。


現在、スマートハウスに適用できる標準規格は存在しています。

エコーネット規格と呼ばれるものです。

この規格に基づいた家電はあるのですが、販売結果が悪かったために、

今では三菱電機のエアコンなど、ごく一部での採用しかされていません。


住宅業界の準備は進んでいます。

あとは電機業界の動向を見守るだけです。

節電生活はこれからも続くでしょうから、普及に向けて動きを早めてほしいものです。


長期優良住宅とかスマートハウスとか、住宅業界の変化は早いですよね。

しかし、中には勉強不足の業者もいますから、

慎重な業者選びをしてくださいね。

 

では、また。

 

 

 


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パッシブデザインって、何?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年3月18日08:00:00

こんにちは、若松です。

 

前回は「スマートハウス」についてお話ししました。
 
東日本大震災以降、もう一つ注目されているものがあります。
 
それは「パッシブデザイン」です。
 
聞いたことはありますか?
 

「パッシブ」を直訳すると
 
「自分からは積極的に働きかけないさま。受動的。消極的」
 
という意味になります。
 
建築業界では「パッシブエネルギー」「パッシブデザイン」などとして
 
すでに取り入れられています。
 

「パッシブエネルギー」とは、
 
太陽の熱や光、雨や風など、自然界に存在するエネルギーのこと。
 
「パッシブデザイン」とは、
 
パッシブエネルギーを最大限に利用するための建築デザインのことです。
 

ちなみに、日本パッシブセンターの基準によると
 
冬の室温20度、夏の室温27度を保つために
 

1.暖房用エネルギーは、15 kWh/m2・a同等又は以下とする
 
2.冷房用エネルギーは、15 kWh/m2・a同等又は以下とする
 
3.冷暖房、給湯、換気、照明・家電に使用する一次エネルギーは、120 kwh/m2・a以下とする
 
4.壁・屋根など外気に面する外皮のU値は、0.15 W/m2Kを超えない(Ⅰ地域、Ⅱ地域)
 
5.窓(硝子と枠のトータル)は、U値が0.8 W/m2K以下を目標とし太陽熱取得率を約50%とする
 
6.住宅の気密性能は、50P(n50)時の漏気が0.6回/h以下とする。
 
  気密測定については防湿シートが見える状態で行うこと
 
7.熱交換換気システムによる排気からの効率的な熱交換率を80%以上とする
 
8.太陽熱の取得と遮光を考えること
 
9.再生エネルギー、自然エネルギーの活用を推奨する
 
10.省エネルギー照明・家電製品を使うこと
 

とされています。
 
これらは、ヨーロッパでも基準を参考にしています。
 

環境に配慮することで知られるドイツを始めヨーロッパでは、

すでに普及が進んでいます。
 
一般家庭だけでなく公共施設にも取り入れられています。
 
気温が、マイナス20度になる地域でも暖房なしで過ごせるので、
 
スマートハウスと組み合わせれば「鬼に金棒」というところでしょうか。
 
家の中が、最低限の電力で温かく過ごせるので、
 
ヒートショックの危険が減らせ、体にも優しそうです。
 

ただ、気密性を高くしないといけないので、
 
私のように、窓を開けて換気をしたがるタイプにとっては、
 
ちょっと受け入れがたいものかもしれませんね。
 

四季や時間の変化を楽しみつつ、環境に配慮できる家。
 
寒暖の差が大きい日本では難しいこともあるでしょうが、
 
省エネ社会をつくるために、もはや避けては通れない課題になっているようです。
 


では、また。
 

 

 

 


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食器洗いにストレスを感じていませんか?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年3月25日08:00:00

こんにちは、若松です。


あなたは、食器の後片付けは好きですか?
 
もし好きだとしても、冬の寒い日や、満腹で動きたくない時はつらいですよね。
 
今日は、そんな食器洗いのストレスについてお話しします。
 

食器の後片付けは、嫌いな家事の代名詞と言われています。
 
ライオン株式会社の研究で、
 
食器を洗う時に感じるストレスは、
 
『キッチンに漂う食材(食べかす)臭』が原因だと分かりました。
 
さらに、空腹時と満腹時の唾液を調べたところ、
 
満腹時の方が1.6~2.0倍のストレスを感じていることが分かったんです。
 

この時、天然アロマ(オレンジアロマ)の香りがストレスを軽減させるとのことで、
 
ライオンでは商品開発に役立てています。
 

また、2003年に日本人間工学会で発表したものに
 
「落としにくい汚れの代表である
 
 “カレーライス汚れ”がついた皿を洗う時の筋肉への負荷は、
 
 スポンジを持って擦る右腕の代表的な筋である上腕三頭筋で比較すると、
 
 “皿を3枚洗う”動作が“腕立て伏せ5回分”に相当することがわかりました。」
 
とあります。
 
ちなみに、1分間つけおきしてから洗うと、筋肉への負荷は約3分の1まで低減するとか。
 

私の知人には、カレー好きな子どもがいます。
 
このことを話すと
 
「つけおき洗いしない我が家では、週に1回は筋トレしてるのね」
 
と笑っていました。
 

新築する時に、食器洗い乾燥機を付ける人は多いんです。
 
家事の効率化というよりも、食器洗いの苦痛から逃れたいのかもしれません。
 
ただ、注意しておかないといけないことがあります。
 

それは「ゴキブリ」。
 

食器に残った食べかすは、洗浄乾燥後に庫内の排水口付近に残ります。
 
それは、できるだけ早く取り除かないといけません。
 
また、深夜電力を利用して洗う人もいますが、ゴキブリのことを考えると
 
ちょっと怖いですね。
 
彼等は病原菌の運び屋ですから・・・。
 

ゴキブリと出会わずに10年以上使っている人もいるんですが。
 
逆に、新築1年目から悩んでいる人は多いんです。
 
前述の知人もそうです。
 
今では、『自分が使った食器は、使い終わったらすぐに自分で洗う』
 
という作業を子どもたちに徹底させていて
 
「使わなくなって、良い習慣を付けることができた」
 
と言っていますが、設置したものが使えないのは悲しいですよね。
 
(子どもたちが「もう二度と食洗機使わないで」と言っているんです)
 

家づくりをするとき、女性の多くがこだわりを持つ場所は
 
「リビング」と「キッチン」です。
 
特に、仕事場でもあるキッチンは、
 
使いやすいさだけでなく、色などの見た目も重要だとか。
 
といっても、予算の関係で、あれこれ制約も出てきますよね。
 

そんな時は、お気に入りの香りの洗剤や、かわいいスポンジを使ったり、
 
筋トレタイムと割り切ったり、あれこれ工夫してみましょう。
 
欲しい設備がなくても、そこには工夫する楽しさが待っているものですよ。
 


今回参考にしたライオン株式会社のサイトは
 
http://www.lion.co.jp/ja/company/press/2011/2011066.htm
 
http://www.lion.co.jp/press/2003114.htm
 
です。
 
新たな工夫を考えるのに役立ててくださいね。
 


では、また。
 

 

 

 


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