住宅の寿命を知っていますか?

[ テーマ: 家族が幸せになる住まいづくり ]

2009年8月2日08:00:00

こんにちは。

住まいの結婚相談所の若松です。

 

前回は、

閑静な佇まい、車庫もあり、ちょっとした家庭菜園もできる、

ローンもほぼ払い終えている。

それなのに、ベッドタウンの自宅を売り、街中の駅前のマンションに

住みかえる年配夫婦が多いのはなぜ?

年配夫婦にとって、昔は良かったけれども今は住みにくくなってしまった

ということですね。

家族の5年後の姿、10年後の姿、20年後の住まい方はもちろん、

住まう街の将来の姿も合わせて話し合って住まいづくりしましょう。

住み続けたいと思えるような街づくりを意識することが大切ですね。

でしたね。

 

今日は、住宅寿命の実態についてです。

◆住宅の寿命

住み続けたい街づくりを目指して・・・と前回書きましたが、

では住宅の寿命ってどれくらいなんでしょう。

日本の一戸建ての建て替えサイクルは平均26年しかないそうです。

アメリカの住宅平均寿命は約44年。イギリスは約75年です。

欧米に比べて、日本の住宅平均寿命は異常に短いと思いませんか?

なぜこんなに短いのでしょう。

 

◆住宅の工業化

元々、住宅は地域密着産業でした。

地域には何人かの大工さんが居て、その地域に住むお客さんの家の

新築からリフォームなどで生活していました。

ところが、それでは住宅そのものが足りなくなり、質よりも量を

確保しなければならない時期がありました。

 

戦後のことです。

戦後、プレハブメーカーの出現によって住宅が工業化され、

住宅業界は熾烈な競争の時代になりました。

プレハブメーカーとは、今の大手メーカーのことですね。

その後、建築基準法や公庫の基準、品確法なども整備されて、

住宅の品質は少しずつ上がってきているようです。

ですが、日本には住宅の使い捨ての考えがまだまだあって、

中古住宅の流通が活発ではなかったり、リフォームのしにくさ

などから長寿命の家への関心が低いようです。

寿命の長い工法や素材などを厳選して建てることや、

適切なメンテナンスをすること、

住み手の変化に応じてリフォームをすること、

などで長寿命の家は可能ではないでしょうか?

 

◆私たちが定年を迎える頃には“住みかえ”は不可能?

森永卓郎さんの「年収300万円時代を生き抜く経済学」

なんていう本がありましたね。

数年前までに定年を迎えた方達と比べると、

私たちの生涯所得は、ものすごく少ないわけです。

と言うことは、前回書いた、定年後の住み替えなんて

不可能な話なのかもしれませんね。

ですから、家族・家・住まう街の、将来の姿を想像して、

もう一度、住まいづくりを考え直してみましょう。

 

◆リフォーム大国アメリカ

アメリカでは自宅のリフォームが日常的に行われています。

リフォームというと大掛かりな工事かと思われるかもしれませんが、

そうではありません。

住み手によるDIYのレベルです。

プチ・リフォーム、あるいはメンテナンスという感じでしょうか。

外壁のペンキの塗り替えや部屋の壁紙の張替え、などのことです。

なぜアメリカ人はリフォームに熱心なのでしょう?

 

答えは簡単です。

きちんと手入れをしておけば家の資産価値が上がって、

売買時に値上がり、益が得られるからです。

アメリカでは住宅そのものも、設備機器も、

古いものを手入れしながら長く使う、と言うのが基本的な考えだそうです。

日本のように、古くなったから新しいものに取り替える、

と言うことはあまり無いんだとか。

だから、築20年、30年くらいの家は全然めずらしくないんですね。

中古になったとたん価値が一気に下がり、築年数が古くなればなるほど、

大幅に割安になる日本とは全く考え方が違いますよね。

リフォームで資産価値を上げるアメリカの住宅と、

日本の住宅との違いはなんでしょう。

次回は、その違いについてです。

では、また。

 

 

 

 


追伸、あなたがが今日のメールで、日本の住宅寿命を知り、

家づくりに不安を感じたなら、ごめんなさい。

お詫びに・・・

個々の状況に応じた資産価値のある住宅の建て方をお伝えすることができます。

もし、ご希望なら、archi@archipro.co.jp へメールをしてくれれば、私に直接届きます。

感想や質問などのメールは大歓迎です。

ただし、ネガティブなメールは萎えるのでいらないです。

 


資産価値を考えたことはありますか?

[ テーマ: 家族が幸せになる住まいづくり ]

2009年8月9日08:00:00

こんにちは。

住まいの結婚相談所の若松です。

 

前回は、

日本の一戸建ての建て替えサイクルは平均26年。 

アメリカやイギリスなどに比べると、

日本の住宅平均寿命は異常なほど短い。

地域密着産業であった住宅業が、戦後、質よりも量という時代になり、

プレハブメーカーの出現によって工業化されてしまいました。

また、住宅業界は熾烈な競争の時代となり、安さを争うようなことにも・・・。

リフォームで資産価値を上げるアメリカの住宅を見習って、

質の良い住まい、家族と住まいの将来について考えてみましょう。

でしたね。

 

今日は、資産価値についてです。

 

◆資産価値

リフォームで資産価値を上げるアメリカの住宅と、

日本の住宅との違いは何なのか?

「私は家を売るつもりも、貸すつもりもないから、資産価値なんて関係ない」

確かに、そう思う方は多いでしょうね。

でも、“資産価値の高い家”ということは、他人から見て「買いたい」

「借りたい」と思える家、と言うことですよね。

つまり、魅力的だということ。

高い資産価値を維持する事とは、いつまでも魅力的な家である、

と言うことなんです。

年月が経つにつれて、ボロボロになって「買いたい」とか「借りたい」

と思われないような家に住みたくないですよね。

それに、人生何があるかわかりません。

想定外の事が起こり、いつ「売る」とか「貸す」ことになるかもわかりません。

売るつもりはなくても、資産価値について少し考えてみませんか?

 

◆年月が経っても魅力的な家にするには?

前回も少しお話しましたが、アメリカで資産価値を上げるためのリフォームとは、

決して大掛かりなものではなく、住み手によるDIYのレベルで、

プチ・リフォームとかメンテナンスのようなものです。

映画とかで見かけたことはありませんか?

お父さんが庭のフェンスにペンキを塗っていたり、広いガレージに

作業スペースがあり大工道具がいろいろと置かれているようなワンシーンを。

日本では壁紙を張り替えたり、外壁の塗装をするとなると、

業者に頼むことがほとんどだと思います。

そこを自分ですることによって、費用を押さえ、

しかも新築時の状態をできるだけ維持することができるわけです。

でも、日本で壁紙を張り替えたり、外壁の塗装をするなんて、

考えただけでも大変そうですよね?

 

では、なぜアメリカでは素人が簡単に模様替え感覚で

リフォームすることができるのでしょう?

 

それは、リフォームやメンテナンスをしやすい家だからなのです。

つまり、素人が扱いやすい素材を多く取り入れていると言うことです。

これが年月が経っても魅力的な家にする秘訣でしょうか。

そして、大事なことは、家は消耗品ではなく、

我が家にもっと愛着を持とうと言うことですね。

 

次回は、資産価値に関係するもう1点で、

流行のある日本の住宅と、街並みの雰囲気を大切にしている

古さを感じさせないアメリカの住宅です。

では、また。

 

 

 

 

 

 

追伸 感想や質問などのメールは大歓迎です。

このメールに返信してくれれば、私に直接届きます。

ただし、ネガティブなメールは萎えるのでいらないです。


住宅の定番は何からうまれるのでしょう?

[ テーマ: 家族が幸せになる住まいづくり ]

2009年8月16日08:00:00

こんにちは。

住まいの結婚相談所の若松です。

 

前回は、

高い資産価値を維持する事とは、いつまでも魅力的な家であると言うこと。

日本では壁紙を張り替えたり、外壁の塗装をするとなると大掛かりで、

ほとんど業者に頼んでいるのが現状です。

では、なぜアメリカでは素人が簡単に模様替え感覚で

リフォームすることができるのか?

答えは、リフォームやメンテナンスをしやすい家だからです。

素人でも手を入れやすい素材や仕上げにしておくこと、

家は、消耗品ではないことを知る、

そして、我が家にもっと愛着を持ちましょう。

これが長く住まいを魅力的にする秘訣でしょう。

でしたね。

 

今日は、住宅の定番についてです。

◆流行のないデザイン

ヨーロッパの街並みの写真や映像などを見ると、

外観デザインや外装に使われている素材が統一されていて、

とても美しいと感じます。

アメリカも同じで、街並みの雰囲気を壊すことがないよう、

メンテナンスをし、木や芝生の手入れをしていますね。

では、日本はどうでしょうか?

家ごとに外観のデザイン、雰囲気、まったく違います。

外装材などもまったく違いますね。

日本の住宅には流行があって、今のデザインや素材でない家は

古いと感じてしまうのではないでしょうか?

アメリカの住宅が何十年と経っても古く感じないわけは、

デザインや素材に流行がなく、長い間変わらないからだと思います。

つまり、定番が長い間ずっと愛されている、ということでしょう。

愛着を持ち、手入れしていけば、古さは風合いや魅力に変わるのだと思います。

 

◆文化と気候風土からうまれる定番

定番がアメリカでもヨーロッパでも同じか、というとそうではありませんね。

それは、その土地の文化や気候風土に適した素材やデザインが、

昔から受け継がれているからなのでしょう。

日本にも、そのように受け継がれてきた素材やデザインが

地域それぞれにあるはずです。

沖縄と北海道では、文化も気候風土も違いますから、

やはり街並みもまったく違いますよね。

気候風土を無視した建築は、住まいのどこかに問題が

起こってくるのではないでしょうか?

 

◆定番のデザインは没個性的?

ヨーロッパの美しい街並み。

一見、没個性的な家の集合のように思えますね。

でも、よく似た家の連なりではあるけれども、

まったく同じ家というわけではありません。

では、今の日本の街並みはどうでしょう。

それぞれまったく違ったデザインで無秩序な家々と、

まったく同じ家を並べただけの味気ないもの。

これこそ、没個性的のような気がします。

ヨーロッパの街並みには、歴史や言葉では表現できないような美しさや

懐かしさがありますが、今の日本の街並みにはそれを感じることは

できないように思います。

手づくりの建物には作り手の魂が宿っているけれど、工場で作られた物を

組み立てただけの物には魂が宿っていないということでしょう。 

私の家の近所をぐるっと見てみると、

街並みにまったくそぐわないヨーロッパ調の家があるかと思えば、

どこのハウスメーカーで建てたか一目瞭然のプレハブ住宅が何軒か並んでいます。

あなたの家の周りを思い出してください。

よく似た光景ではありませんか?

 

◆ロングセラーであることを大切に

斬新なデザイン。新しい素材。もちろん気になりますね。

でも、少なくとも外観や外装については、

定番やロングセラーであることも大切だと思います。

 

次回は、

セルフビルドってご存知ですか?

家は消耗品ではなく、愛着を持って手を加えメンテナンスしていくもの。

「暮らすこと=造ること」であるセルフビルド。

こんな住まいのつくりかたもある、という話です。

では、また。

 

 

 

 

 

 

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セルフビルドのメリットは何でしょうか?

[ テーマ: 家族が幸せになる住まいづくり ]

2009年8月23日08:00:00

こんにちは。

住まいの結婚相談所の若松です。

 

前回は、

デザインや外装材に流行のある日本は、

今の流行でない家が古く感じられますね。

それに比べ、アメリカやヨーロッパの美しい街並みはとても素敵で、

何十年経った住宅でも古く感じないのはなぜ?

それは、デザインや素材に流行がなく長い間変わらないから。

定番が長い間ずっと愛されている、ということでしょう。

定番とは、その土地の文化や気候風土に適した素材やデザインなど、

昔から受け継がれているもの。

愛着を持ち手入れしていけば、古さは風合いや魅力に変わるのです。

でしたね。

 

今日は、セルフビルドについてです。

自分で自宅を造る、セルフビルド。

セルフビルドの目的、メリットは何でしょうか?

まず「コストダウン」が思い浮かびませんか?

住宅のコストは半分が人件費だとか。

自分で、家族で、仲間で造れば節約することができるはずですね。

でも一番の目的は、家族が共通の目的を持って一致団結すること、

「自分達の住まいづくりを楽しむ=我が家への愛着を高める」

ことでしょう。

それに「造りながら暮らす」ことで、家族のライフスタイルと共に

簡単に変化させていくこともできるんですよ。

例えば柱1本選んだり、出来上がると隠れて見えなくなる所も、

自分の目で確認することだって可能です。

 

◆セルフビルドのデメリット

デメリットは時間がかかること、それに建築作業は重労働だし、

一歩間違えば大事故の危険だってあります。

「セルフビルドってログハウスのことでしょ」

と思っている方、多いんじゃないでしょうか?

「セルフビルド」をキーワード検索してみましたが、ログハウスが

ほとんどでした。

確かに「自分でつくる=ログハウス」というイメージは強いですよね。

でも、ログハウスというと

「国産杉を使ったログハウスで田舎暮らし」も素敵だとは思いますが、

どうしても“輸入住宅”や“別荘住宅”というイメージがありますね。

家族と共に何十年も住まう住宅には、その土地の文化や気候風土に適した

素材やデザインの重要性を考えると、ログハウスを選ぶ方はあまりいないと思います。

では、例えば、在来工法をセルフビルドできるでしょうか?    

在来工法とは、土台や柱、梁などで組み立てられる

日本の伝統的な建築工法のことです。

木材にミゾを刻んでかみ合わせる職人技が必要な工法で、

素人では難しそうですよね。

 

◆あなたにもできるかもしれないハーフセルフビルド

余程の覚悟がないとできそうにないセルフビルドですが、

最近注目されているのは、自分達で出来るところは自分達で、

専門的なところはプロに任せたり、サポートしてもいながら行ったり、

という「ハーフセルフビルド」という方法なんです。

これならば、家族で住まいづくりに参加できるし、

いざとなればプロがついているから安心ですよね。

週末には、家族で自分達の住まいの床板を貼る、壁を塗る、

タイルを貼るなんて素敵ですよね。

前回、前々回を思い出してくださいね。

家は消耗品ではないこと。

我が家にもっと愛着を持つこと。

そして、素人でもリフォーム、メンテナンスしやすい、

素材や仕上げにしておくこと、でしたよね。

ハーフセルフビルドで、家族の絆と家への愛着を深めて、

メンテナンスしやすい素敵な住まいを手に入れてみてはいかがでしょうか。

 

次回は、

具体的にプラン(間取り)を考えはじめると、

なかなかまとまらず難しいものです。

やっと決まったプランにお気に入りの家具を置いてみると、

何か違う? 似合わない?

というしっくりこない状況になったりします。

これでは快適な住まいとは言えませんよね。

そこで、「プランと家具を一緒に考えてみましょう」という話です。

では、また。

 

 

 

 

 

 

 

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家具には役割があります。

[ テーマ: 家族が幸せになる住まいづくり ]

2009年8月30日08:00:00

こんにちは。

住まいの結婚相談所の若松です。

 

前回は、

自分で自宅を造る、セルフビルド。

メリットも大きいけれど、デメリットもそれなりにあります。

余程の覚悟がなければできないことでしょう。

専門的な部分はプロに任せ、難しいところはサポートしてもらい、

自分達で出来るところは自分達で造るハーフセルフビルドで

家族の絆と家への愛着を深めてみては?

でしたね。

 

今日は、家具のお役目についてです。

◆家具も重要

住み心地の良い住宅と、住み心地の悪い住宅の違いは何でしょう?

私が思うのは、住まい方がそれぞれ家族ごとに違うのだから、

あなたの家族にとって無理のない、あなたの家族らしい住まいであれば、

自然と住み心地の良い住宅になるのだと思います。

では、あなたにとって「無理のない」とは、どういう事なんでしょう?

まず、生活の重心がどこなのか、そして人の動きはどうなのか、

を知ることですね。

そうすれば、部屋の大きさや形が決まっていくはずです。

これで終わりではありません。その次も大切なんです。

部屋の大きさや形と、家具の大きさや形、位置関係を考えることです。

よくあるのが、間取りの事を考え始めると、部屋の位置関係や

広さばかりが気になって、そこに置く家具のことを忘れがちです。

「家にお金がかかる時だから、家具はできるだけ安く済ませたい」

という本音もあり、なかなか家具にまで行き届かないわけですね。

でもよく考えてみると、家具の大きさや場所だけではなく、

色とか素材も、大きな影響を与えるのではないでしょうか?

アパートやマンションなど、同じような間取りの家でも、

インテリアが変われば、全く違った印象になりますよね。

家具は機能だけでなく、部屋の雰囲気に大きな影響を与えているんです。

それだけ重要な役割の家具。

家を建てるときに家具もすべて新しくすることができれば良いのですが、

なかなかそうはいかないものです。

今ある家具と新しく購入する家具、どちらも新しい住まいにフィットし、

あなたの住まい方にもフィットしなければならないわけですよね。

これを考えるのは素人には難しいものです。

 

◆家具の主役

ではまず、家具の中の主役を決めてみてはどうでしょう。

例えば、ずっと大切にしてきたソファー。

古いけれど、すわり心地の良い椅子、など。

すぐに“これ”という家具が思いつくっていいですよね。

使い込まれたものや、思い入れがあるものって素敵です。

逆に、使いづらくなったり、すぐ飽きてしまったりと、

簡単に買い替えを繰り返すことのないようにしたいですね。

家具を買う時、

「本当に必要なものかな?」

「本当に好きなものかな?」

「これから何十年も大切に使っていけるものかな?」

こんなふうに主役になる家具を考えて

購入してみるのはいかがですか?

そして主役が決まったら、その家具をどの部屋にどの様に置くのか?

その家具に一番似合う窓の大きさはどうか?を考えていくのです。

では、また。

 

 

 

 

 

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