あなたの『本当の要望』は?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年10月7日08:00:00

こんにちは、若松です。


今日は、『自分の本当の要望を伝える』ということについてお話します。


注文住宅を建てるんですから、

「予算の範囲内で、できる限り自分の要望を取り入れてほしい」

と思いますよね。

でも、これには落とし穴があることをご存知ですか?


仮に、あなたが

「リビングは、家族も友達もくつろげるような空間にしたい」

「キッチンでは、子どもと料理を楽しみたい」

「室内に、洗濯物をたっぷり干せる場所が欲しい」

「ベランダでは、ガーデニングやバーベキューを楽しみたい」

と望んでいるとしましょう。


でも、営業マンは、

「リビングは何畳くらい必要ですか?」

「キッチンは5社のものを取り扱っていますが、どのタイプがお好みですか?」

という質問をするケースが多いんです。

特にハウスメーカーは、そんな質問をする傾向がありますね。

そんな質問をされると、

「リビングは12畳くらいあったら大丈夫かな」

「5種類の中では、この設備が一番素敵だな」

と考えてしまいがちですよね。


でも実は、これが失敗の始まりなんです。


こんな質問に答えても、あなたの本当の要望は、

相手には伝わりません。

あなたは、リビングを12畳にしたいのではなく、

くつろげる空間にしたいのです。

キッチンは、5社の中で一番素敵な設備を使いたいのではなく、

子どもと料理を楽しめる場にしたいのです。


ですから、あなたの要望を確実に叶えてほしいのなら、

「リビングではどんなふうに過ごしたいのですか?」

「お子さんとはどんな料理をつくるんですか?」

「洗濯物の量はどれくらいですか? いつも何時頃に洗濯するんですか?」

「ベランダ菜園では、どんなものを育てる予定ですか?」

というふうに尋ねてくれる業者を選んでください。


そんな業者は、あなたの新居での生活を想像し、

よりよい提案をしたいと思っています。

「リビングは12畳なくても、こんな工夫をすればくつろげる空間にできます」

「お子さんと並んでお菓子作りをするのなら、

 作業スペースはちょっと広めがいいですね」

「本格的に野菜を育てるのなら、ベランダの補強は大切ですね。

 ところで、水やりや収穫のために水道があったほうがいいですか?」

というように、プロの目線で考えてくれます。


そのためには、業者はあなたの生活や考え方を十分に理解しないといけません。

ですから、相手を理解しようと努めている業者は、

自社を売り込むことより、相手の話を聞くことに時間を費やします。


「この部屋は〇畳にしてください」

「設備はこれにしてください」

というのは、あなたの本当の要望ではありません。

新居での幸せで快適な生活が、あなたの本当の要望のはずです。


生活のプロであるあなたと、建築のプロである業者がタッグを組めば、

よりよい家づくりができます。

そのために、あなたの『本当の要望』をきちんと伝えてくださいね。

 


では、また。
 

 

 

 


追伸 感想や質問などのメールは大歓迎です。

ただし、ネガティブなメールは萎えるのでいらないです。

 


「刷り込み」は承知の上で。

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年10月14日08:00:00

こんにちは、若松です。

 

女性スタッフが、ママ友とお茶会をしていた時の話です。

その中の一人が、

「そろそろ家を建てたいな」

と言ったことをきっかけに、家の話が始まりました。

土地の話、自治会の話、近所付き合いの話・・・。


その中で、スタッフが特に興味を持ったのが、間取りの話です。

なぜなら、新築経験者5人の間取りが、面白いくらい似ていたからです。

その間取りとは

・1階・・・LDK・和室1部屋・浴室・洗面所・トイレ

・2階・・・夫婦の部屋・ウォークインクローゼット・子ども部屋・ベランダ・トイレ

というもの。

もちろん配置や広さは違います。

でも、ほかのママ友の家を思い出しても、ほとんどがそんな間取り。

異なるところは、和室の有無くらいです。

「偶然なのかな~」

と、さらに話が盛り上がったとか。


もしかすると、あなたが建てたいと思っている家も

同じような間取りですか?

そうだとすると、あなたも知らず知らずのうちに

『刷り込み』をされているのかもしれませんね。


私たちは、毎日多くの情報を目にしています。

間取りを考える時は、多くの情報を意識的に取り込みます。

その中で、インターネット・CM・折り込み広告・展示場など、

多くの情報源は、前述のような間取りを提案しています。

ハウスメーカーの『標準プラン』もそうですね。

そんな情報を何度も見ている間に、

私たちは『刷り込み教育』をされた状態になっているのです。


もちろん、その間取りが家族に合っているのなら何の問題もありません。

いずれ売却するつもりなら、万人向けの間取りなので有利でしょう。

でも、建ててから

「あれ?」

と暮らしにくさを感じる人が多いのも事実です。


間取りだけではありません。

「この暖房の方法は・・・」

「今どきの家というものは・・・」

「これからはエネルギーを効率よく管理しないと・・・」

と、多くの事柄について『刷り込み』がなされています。


ですが、その刷り込みは、あなたのためではなく、提案業者のためかもしれません。


例えば『歯磨き』のCM。

芸能人が、練り歯磨きを歯ブラシにたっぷりつけて磨いています。

でも、1回の歯磨きに使う練り歯磨きの量は、ほんのわずかでいいですよね。

なのに、CMでの量を信じてたっぷりと使う人もいます。

結婚後に相手の使用量が分かり、

それが喧嘩のタネになっている夫婦もいるくらいです。

子どもが

「だって、コマーシャルではたくさん使ってるじゃない」

と、お母さんを困らせることもあります。


このような分かりやすい刷り込みならいいのですが、

家づくりでは、沢山の刷り込みに直面するので、

いろんな場面で悩んだり迷ったりします。


刷り込みの内容は、相手方の提案の一つにすぎません。

それを理解して、自分の暮らしに合った家づくりを優先してくださいね。

 

では、また。
 

 

 

 


追伸 感想や質問などのメールは大歓迎です。

ただし、ネガティブなメールは萎えるのでいらないです。


「一目惚れ」より「お見合い」で。

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年10月21日08:00:00

こんにちは、若松です。

 

「ただいま~。(あれ? 何だか嫁さんが不機嫌そうだな。

 八つ当たりされないように気をつけよう)」

「お帰り~。(あれ? 今日のダンナはご機嫌だな。

 あの失敗の話をするのなら今だな)」

というように、相手と会った瞬間に、物事を判断することはありませんか?


初対面の人に対しても同じです。

私たちは、会話の内容より、

相手のしぐさや表情から読み取れる情報から第一印象を作り上げます。

その時間は、わずか5~10秒程度。

そしてその印象は、半永久的に相手に残るのです。

言葉は悪いのですが、

「最初に良い印象を持ってもらえばこっちのもの!」

ということです。

いろんな職種の営業マンを観察すると、それが良くわかりますね。

たまに『はずれ』な営業マンを見ると、

「この人は第一印象の大切さを学んでいないんだな」

と可哀想に思います。


近所の建築現場を見てください。

キレイに片付いた現場で、

身だしなみの整った工事関係者がきびきび働いていると、

なんとなく

「いい業者だな」

と感じませんか?

一方、路上駐車や、窓から足を出して車内で休憩している様子を見ると、

「何だかイヤだな。私が新築する時は、この業者だけはやめよう」

と感じませんか?


そんな第一印象を持つまでの時間は、

そこを通り過ぎる間のわずかな時間ですよね。


これは「メラビアンの法則」といいます。

「メラビアンの法則」とは

・相手を判断する割合は、

    言葉・話の内容(言語から得た情報)・・・7%

    話し方(聴覚から得た情報)・・・38%

    表情・服装・しぐさ(視覚から得た情報)・・・55%

というものです。


「言葉は丁寧だけど、この人は私を見下している」

「話し方は下手だけど、顔つきや仕草から熱意を感じる」

という場合、まさに視覚の情報で判断しているということですね。


人は瞬時に判断され、その印象は、半永久的に残ります。


あなたと業者が初めて面談をする時、

最初の数秒でお互いが第一印象を作り上げている・・・。

それに気づいてしまうと、ちょっと怖いですね。

なぜなら、この時点では、自分の本質を相手は知らないのですから。


家づくりが始まると、業者の本質が見えてきます。

「連絡するよう頼んでも、いつも対応が遅い」

「この間の話と違う。責任感が無いのだろうか」

「クレームに誠実な対応をしてくれない」

そんな経験が、不信感を募らせます。

相手にとって不利な場面になった時、その本質が見えてくるんです。


ですから、大切なのは、第一印象にとらわれないことです。

OBさんと話したり、実際の現場の様子を確認したりと、

いろんな方向からチェックしてください。

そのためには時間が必要になります。


「展示場を見て一目惚れしちゃった」

と言う方もいますが、それだけで判断するのは危険です。

その家に何十年も住むことを考えると、

業者選びにかける時間をおろそかにできませんね。


業者選びは結婚相手探しに例えられることが多いもの。

離婚して、ベストパートナーを探し出して再婚するには大変な労力が必要ですね。

同じように、

「家を建てたけど気に入らない」

と売却し、もう一度業者選びをして新築するのも大変なことです。

それを避けるために、第一印象による一目惚れは避け、

お見合いのように手堅く選んでくださいね。

 

では、また。
 

 

 

 


追伸 感想や質問などのメールは大歓迎です。

ただし、ネガティブなメールは萎えるのでいらないです。


溢れる情報に振り回されないでください。

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年10月28日08:00:00

こんにちは、若松です。

 

最近、日本では新聞購読者が減り続けていますね。

我が家にやってくる新聞の営業マンは

「新聞は役立つし、面白いんですけどね・・・」

と口々に嘆いています。


新聞は、自分が興味のない分野に触れるきっかけを作ってくれます。

それが新聞の良さだと思っている私は、

関心のないページでも、一通り目を通すようにしています。

たまに面白い記事を見つけると、とっても嬉しいんですよね。


ところで、新聞以外の情報源といったら何でしょう。

テレビ・ラジオ・インターネット・雑誌といったところでしょうか。

中でも、家づくりの情報源としてインターネットを利用する人は多いですね。

インターネットは、好きな時間に必要な情報を得られる媒体なので、とても便利です。


ただ、あれもこれも大切な情報に見えて、

すっかり情報コレクターになっている人がいるのも事実。

情報が増えすぎると、逆に家づくりはうまくいきません。

なぜなら、あなたの暮らし方に必要でない情報が、

あなたの判断を迷わせることがあるからです。


また、溜めこんだ情報をもとに業者選びをしていると、

「A社の耐震性は・・・、B社の断熱性は・・・」

と、数字で家づくりを判断する原因になることがあります。

性能の優れた家を建てるだけで、より幸せに暮らせると思いますか?

そんなことはありませんよね。


ということで、誤った情報収集をしないためのコツを考えてみましょう。

・「何のために」「どんな情報が必要か」を考える

・「いつ」発信された情報かを把握する

・情報の発信元を把握する

・データを引用した記事の場合、引用者の主観が入っていることを理解する

・間違った情報も存在していることを理解する

・信ぴょう性を確かめるため、複数のサイトをチェックする

・情報に振り回されていると感じたら、情報収集を休む


「何のために」「どんな情報が必要か」を理解することで

正しいアンテナを立てることができます。

すると不思議なことに、必要な情報は集まりやすくなります。

どんな家づくりがいいか迷っている間は難しいのですが、

常に意識していると、情報を上手に取り入れられるようになってきますよ。

 

では、また。

 

 

 

 


追伸 感想や質問などのメールは大歓迎です。

ただし、ネガティブなメールは萎えるのでいらないです。