定年後、一人の時間が欲しいですか?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2013年5月5日08:00:00

こんにちは、若松です。

 

 

2011年の日本人の平均寿命は、男性が79.44歳。

女性は85.90歳でした。

そして、会社勤めの方の定年は60~65歳。

定年後を自宅で過ごす期間は20年以上あります。


そこで気になるのが、定年後の過ごし方です。


朝から晩まで働きづめな男性の半数は、

「定年後は、夫婦一緒の時間も大切だが、一人で過ごせる時間も大切だ」

と考えています。

ちなみに、女性の約7割も同じ意見です。

彼らは、住まいの中に、書斎や趣味の部屋など、

自分の時間を楽しめる空間を求めています。


しかし、家づくりをする時は、よほど予算がある人でない限り

数十年先のための部屋なんて作れませんよね。

そんな時、おすすめしたいのが『子ども部屋』の再活用です。


多くの夫婦は、家の中で一番快適な場所に子ども部屋を作りがちです。

その子どもが巣立った後、そこは日当たりの良い物置になります。

または、子どもがいつ帰省してもいいように、

手つかずのままにしておきます。

これは、とてももったいない使い方ですよね。


私は、以前

「一番環境の良い場所は、夫婦の部屋にしたほうがいいですよ。

 子どもは、やがて巣立つものですから」

とお話ししたことがありますよね。

といっても、

「大切な子どもには、一番いい環境を」

と、ついつい良い場所を用意したくなるのが親心でしょう。


ならば、そこを

将来の趣味室として考えながら家づくりしてみるのもいいですね。

窓やクローゼットの大きさや配置は親の意見を優先させるとか、

そんなささやかなことでも構いません。

「この部屋は、将来お父さんが音楽を楽しむ部屋として使うからね」

と、一部屋にだけ防音対策をしておくのもいいですね。

そうすると、後のリフォーム費用を減らせるし、老後の楽しみもできます。


私の知り合いには、

定年後、DIYに目覚めてガレージにこもりっぱなしになった方や、

ガーデニングに目覚めて、早朝から土いじりを楽しむ方がいます。

そんな趣味がきっかけで、ご近所さんとの会話を楽しんだり、

新たな友人ができたという話を聞くと、

趣味を楽しめる環境は大切だなと感じます。


逆に、自由な時間ばかりだから何の趣味も持てない、という方もいます。

奥さんにくっついてばかりで、煙たがられる人もいます。

そんな時間を過ごすのは、何とも悲しいことですよね。


一人で過ごせる時間は、自分に向き合える大切な時間です。

そんな時間があると、日々の反省や他者の理解ができるようになり、

家庭円満にも役立ちます。

一人で過ごせる部屋は、必ずしも趣味の部屋でなくても構いません。

「この時間の日差しが、ただ何となく心地いい」

というだけでも十分です。


これから数十年も暮らすわが家です。

そんな空間を用意できたら、年齢を重ねるのが楽しくなりそうですね。

 

 

 

では、また。










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家賃と同じ返済額にしてはいけません。

[ テーマ: 資金計画 ]

2013年5月12日08:00:00

こんにちは、若松です。

 

 

建売住宅、マンション、中古住宅など、既存の住宅は、

・治安の良さや利便性

・金額

・日当たり

・風通し

・収納スペースの広さ

・性能

など、ある程度の条件を設定して探すことができます。


特に、日当たりや風通し、空間の雰囲気といったものを確認してから購入できるのは、

既存住宅ならではのメリットですよね。


ただ、中には、なかなか物件が見つからずに苦労している人もいるとか。

そんな人に共通しているのは、

『条件に優先順位をつけず、全ての条件を満たした物件を探している』

ということです。


これを新築に置き換えると、

『全ての条件を満たすと予算オーバーしてしまう』

という状態ですね。


新築する時に、自分の暮らし方に合わせた家を建てたいと願うのは当然のことです。

でも、希望通りの家づくりをするために、予算オーバーをしたら・・・。

日々の生活を楽しむ余裕がなくなったり、

教育費や老後の資金を貯蓄できなくなるかもしれません。

最悪の場合、

長期間の住宅ローンに対応できず、家を手放すことになるかもしれません。

実際に、新築した人の20人に1人は、そのような状況に陥っています。


住宅業者のホームページやチラシを見ると、今でも

「現在の家賃と同じ金額で家づくりができます」

といった言葉を見かけます。

ずっと使い続けられているということは、よほど効果がある言葉なんでしょうね。

でも、新築すると、毎年税金を払わなければいけません。

メンテナンス費用も積み立てなければいけません。

屋根や外壁、電気設備などの老朽化に対応するには、かなりの資金が必要です。

それに、居住面積や部屋数が増える分、光熱費が増えるかもしれません。

不況のために収入が減るかもしれません。


つまり、家賃と同じ額を返済に充てるということは、

毎月数万円の生活費を減らさないといけない、ということです。

そう考えると、

「毎月の支払額が、計画より5千円増えるだけだからいいか」

という考え方はできなくなりますね。


初めて新築する時、

「自分らしい暮らしを楽しむために、家に多くのことを求めたい」

と思いがちです。

でも、優先順位をつけて考えてみると、

必要以上のことを求めなくなるし、予算が膨らみすぎることを防げます。


そのためには、今の生活の中で

・どんなことをしている時が一番幸せか

・どんなことをしている時に不安や安心を感じるか

といったことを意識してみてください。

それはきっと、あなたの家づくりに役立ちますよ。

 

 

では、また。










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あなたの家は健康に暮らせる家ですか?

[ テーマ: 家族が幸せになる住まいづくり ]

2013年5月19日08:00:00

こんにちは、若松です。

 

あなたは、

「自分の住まいを、他の人の住まいと比べてみたい」

と思ったことはありませんか?

家の外観や広さなど、外から見て分かるものならともかく、

室内の快適性や安全性を比べるのは難しいですよね。


そこで、今日は『CASBEE 健康チェックリスト』を紹介します。

これは、住まいの健康性を調べるツールで、

日本サステナブル建築協会が2011年に一般公開したものです。


質問は50個。

『暖かさ・涼しさ』

『明るさ』

『静かさ』

『清潔さ』

『安全』

『安心』

について簡単な質問が並んでいます。

回答したら、あとは『結果表示』をクリックするだけです。

すると、あなたの住まいと戸建住宅6,000軒を比較した結果が表示されます。

健康要素ごとの健康ランキングや、

それぞれに対してのアドバイスもチェックできます。

無料で試せるので、気軽にチェックしてみてください。

あなたの今の住まいが、戸建でも集合住宅でも大丈夫ですよ。


暑さや寒さの厳しい時期になると、

毎年のように室内での熱中症やヒートショックのニュースが流れますよね。

これは、

『健康に暮らせない住まいで生活している人がいる』

『健康に暮らすための方法を知らない人がいる』

ということです。

それが原因で、毎年多額の医療費を使ったり、場合によっては死に至る・・・。

そう考えると、現状を知るのは大切なことです。


といっても、このサイトはすぐにリフォームを勧めるものではありません。

住まい方や掃除の工夫など、今すぐにできる改善アドバイスが充実しています。

安心してください。


日本サステナブル建築協会が、この調査を2010年に行った際、

・断熱性能が高い住宅に住む人ほど風邪をひきにくい

・チェックリストで高評価だった住宅の居住者ほど

 アレルギー性鼻炎、高血圧、アトピー性皮膚炎などの有病率が低い

といったことが分かっています。


時代の流れもあり、

省エネで災害に負けない家づくりに目を奪われがちですが、

『家族が日々健康に暮らせる家づくり』が一番の基本、

ということは、忘れないでいたいものですね。

 

では、また。










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シックハウス対策は?

[ テーマ: お家と病気の不思議な関係 ]

2013年5月26日08:00:00

こんにちは、若松です。

 

 

先日、近所に移転して間もない携帯電話ショップに行ってきました。

築1か月弱ということで、とてもきれいな外観です。


ところが・・・


中に入ると強烈なニオイ。

契約変更手続きのために30分ほど過ごしたのですが、

帰る頃には軽い頭痛や吐き気がして、

駐車場から車を出すことができず、しばらく休んでいました。

他のお客さんやスタッフにはそんな様子は見受けられなかったので、

化学物質に敏感な人でないと分からない程度なのかもしれません。

ですが、

「シックハウスは怖い・・・」

と改めて痛感した出来事でした。


それよりもっとひどかったのが、あるショッピングモールです。

その中の一つのショップが改装オープンということで訪れたのですが、

私だけでなく、子どもまで気分が悪くなりました。

近くを歩いていたお客さんも

「あのショップ、ニオイが凄いよね」

と話していたほどです。

他人ごとながら、そこで長時間働くスタッフさんの健康が気になりました。


振り返ってみると、

1997年、ホルムアルデヒドの室内濃度指針値が設定されたのを皮切りに、

他の12の化学物質の指針値も設定され、

住宅によるシックハウスの被害を抑える対策がなされてきました。

その後、対象となる化学物質以外のものを使い始めた中での健康被害など、

新たな問題が出てきたこともあり、

室内濃度指針値の見直しや、新たな物質の指針値が検討されることになりました。

今年の4月から、個々の化学物質について検討される予定です。


あなたが新築やリフォームをする前には、施工業者と十分に話し合い、

シックハウス対策が施された安全な材料を選んでください。

建材だけではありませんよ。

接着剤など、家づくりに関わるもの全てです。

完成後は、居住前に十分に換気しましょう。

また、体に異常があったらすぐに受診し、施工業者に報告してください。


ところで、暑さや寒さの厳しい時期は、

窓を閉め切って換気が不十分になりがちですよね。

でも、シックハウスを避けるためには、換気を十分にし、

小まめに掃除をして、カビやダニを増やさないなど、

その家での暮らし方も大切なポイントになります。


それから、室内の空気を汚すのは、家や建材から出る化学物質だけではありません。

煙草の煙や、石油ストーブなどの暖房器具から出る一酸化炭素もそうです。

家族の健康を守るためには、正しい知識が必要です。

これから検討されるシックハウス対策については、目が離せませんね。


そうそう、ホルムアルデヒドの検査キットは、ネットでも販売されています。

あなたが、今の住まいで気になっているのなら、

一度試してみるといいですね。

 

 

では、また。








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