住まいのゲリラ豪雨対策を考えましょう。

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2011年12月4日11:17:38

こんにちは、若松です。


スタッフに鹿児島出身の女性がいます。

夏は、車のハンドルを触るとやけどしそうなほど暑い地域で、

(熱くて触れないので、軍手や手袋を車に常備していたそうです)

夕方になると、ワイパーを最速で動かしても前が見えないほどの夕立ちが

たびたび来るそうです。

本州や四国で10年以上暮らした時に、そんな雨が降らなかったので

「南国特有の雨の降り方なんだな」

と思ったとか。


でもここ数年、『ゲリラ豪雨』と名を変えて、

全国各地で滝のような雨が降るようになりました。

温暖化が、確実に進んでいるんですね。

台風による大雨もそうですが、雨や湿気は家に大きなダメージを与えます。

あなたの大切な家を守るために、一緒に対策を考えてみましょう。


●大雨が土地・建物に与える影響は?

 カビ・シロアリ・腐食などがあげられます。

 また、土地自体の水はけが悪い場合、地番沈下による建物の損傷の危険も。

 そして、地震が起きた時には、液状化の被害に逢う可能性が高いんです。

 これから土地を探す予定なら、水はけや周囲の排水対策も確認してくださいね。


●建物のチェックは?

 まずはベランダを見てみましょう。

 糸くずや髪の毛が落ちていませんか。

 大雨で一気に排水溝に集まり、雨どいが詰まる原因になるかもしれません。

 ベランダと開口部の段差が少ないと、部屋にまで雨水が流れ込む可能性もあります。

 ベランダの床は定期的に掃除しておきましょう。


 次に心配なのは屋根です。

 でも、知識の無い人が屋根に上ると、屋根を傷めたり雨漏りの原因になります。

 気になる場合は、屋根の専門業者に点検してもらった方が安心です。

 ところで、家の外壁に亀裂は入っていませんか?

 その亀裂が、名刺がスッと入るくらいの幅なら、できるだけ早く補修してください。

 もう下地にまで腐食が進んでいるかもしれません。

 一部分だけがいつまでも濡れていたり、コーキングがはがれている場合も、

 早めの補修が必要ですよ。


 それから、建物のそばにある木を見ましょう。

 枝が折れた時、窓や壁に被害を与えそうなら、剪定するなどの対策が必要です。

 また、落葉樹がある場合、雨どいに葉が詰まっているかもしれません。

 高い場所の雨どいは見えませんから、雨が降った時の水の流れを見て、

 「あれ?詰まってる?」

 と感じたら、早めに取り除いてくださいね。


●庭の排水状況は?

 敷地内の雨水を効率良く排水するために、浸透枡が設置されている家があります。

 建物を囲むように、四隅に設置されていることが多いようです。

 そこには、雨どいを伝った水も流れ込むので、

 年月が経つと土やホコリが溜まります。

 そこに豪雨が降ると、枡から水が溢れ出すこともあるんです。

 ですから、定期的な清掃で、流れやすくしておいてください。


●最後に、大雨関連のサイトを・・・


 国交省『河川の状況や雨量が地域ごとに分かる 防災情報』

 http://www.river.go.jp/


 国交省『ケータイで災害情報をチェックしたい時にオススメ』

 http://www.mlit.go.jp/saigai/bosaijoho/i-index.html(携帯)


 気象庁『局地的大雨から身を守るために、家族と一緒に見てほしいサイト』

 http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/kyokuchiame/index.html


また、気象庁が発表する『降水ナウキャスト』は、5分間隔で発表され、

1時間先までの5分毎の降水の強さを予報します。

http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/index.html

外出や屋外での作業前に、数時間先までの雨の状況を知りたい時に便利です。


天気はどうすることもできませんが、事前の準備なら私たちにもできます。

早めのケアで乗り切りましょうね。


では、また。

 

 

 

 

追伸 感想や質問などのメールは大歓迎です。

ただし、ネガティブなメールは萎えるのでいらないです。


中水を、もっと活用しませんか。

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2011年12月11日08:00:00

こんにちは、若松です。

 

「中水」という言葉、聞いたことがありますか?

上水と下水の間で、「飲料には向かないけど捨てるには惜しい水」。

つまり、雨水や風呂水のことです。

風呂水を洗濯用に活用している人は多いですよね。

では雨水は?

ただ垂れ流しているだけの家庭がほとんどではないでしょうか。


中水は、トイレ用や庭の散水用などに使われます。

東京都水道局の調査によると、一般家庭では、

使用料全体の24%をトイレ用として使っています。

この全てを中水にするのは難しいかもしれません。

しかし、中水を利用できる体制を整えておけば、

水道代を節約できるし、災害や断水の際も心細さが減ります。


「断水で、風呂と洗濯とトイレの水に困った」

という声は、よく聞きます。

井戸水が使えるなら最高ですが、手軽に設置できるものではありません。

一方で、雨水は量に限りはあるものの、貯えるのは簡単です。


ホームセンターでは、雨水タンクが販売されています。

雨水タンクは、雨どいから流れ落ちる水をタンクに保存するものです。

雨どいの近くに設置するので、結構目立ちます。

以前はデザイン性に「?」と感じる製品が多かったのですが

(すみません。あくまでも私見です)

今では種類が豊富になり、選ぶ楽しさが増えました。

紫外線をカットしたり、ゴミを取り除く性能がアップしたりと、

性能面も向上しています。


もし、あなたが

「新築する時に、もっと大量に貯水できるようにしておきたい」

というのなら、地下に貯水タンクを埋めるのもいいでしょう。

1千リットル貯水できるタンクもあります。

地盤改良などとの兼ね合いもあるので、

希望する時には早い段階で業者に伝えてください。


ただ、業者によっては、中水をトイレ用に使いたくても、

配管などの対応できない場合があるので、注意してください。

エコ意識の高い業者なら、さらに良い案を提供してくれるかもしれません。


また、全国の自治体も補助金・助成金でサポートしています。

ちなみに、毎年のように渇水で悩む香川県高松市の助成額は、

設置費用の2/3(最高10万円)です。

「同年度に1回」ですから、数年に分けて設置するのもいいですよね。

香川県では、渇水で給水制限が出て、ガソリンスタンドの洗車機が

使えなくなるということが度々あります。

庭の植物に散水していたら、白い目で見られます。


水道水を作るには、電力が必要です。

あなたの節水は、節電にも役立ちます。

電力も水も限りある資源。

大切に使いたいものですね。


では、また。

 

 

 

 

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「火育」をしていますか?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2011年12月18日08:00:00

こんにちは、若松です。


「火育」という言葉をご存知ですか?

「火育」とは、火を使う体験を通して脳を活性化させ、

豊かな人間性を育むことです。

子どもだけではなく、全世代を対象にしています。


数十年前は、自宅の庭や家庭用の焼却炉で、

燃えるごみを燃やしていました。

その頃の子どもは、ごく普通に手伝っていたので、

火の怖さや扱い方を体得していました。

ですが、現在は自宅でゴミを燃やすのは禁じられ、

オール電化が普及した影響もあり、火の扱い方を知らない子どもが増えています。

お母さん世代の中にも、マッチの火を風から守ることを知らない人もいるとか。


先日の震災の時、集めた木材に火をつけて暖を取ったり、

料理しているシーンを見ました。

小枝や紙など、燃えやすいものについた火を木材に移し、

木材の量で火の大きさを自在に操っています。

そのように、私たちの世代は火の扱い方を心得ています。

でも数十年後、もし災害が発生した時に、

火の扱い方を知らない人ばかりだったら?

ただ救助を待つことしかできないかもしれません。

そう考えると、火育の大切さを実感します。


ところで、

料理することが脳に良いことはご存知ですよね。

献立を考えて、沢山の商品から良いものを見分けて買って、

持ち帰って料理する。

栄養・彩り・量・盛り付け方を考えるなど、頭も体も使うので、

物忘れが気になる方のリハビリにも役立てられています。


「脳を鍛えるシリーズ」でおなじみの川島隆太教授によると、

火を扱う行為は、前頭前野を活性化させることが分かっています。

火を使うことで、より人間らしい脳が育つのではないかと、現在研究中です。


今回この記事を書くきっかけになったのは、

スタッフに、ある話を聞いたからなんです。


ある夜、スタッフの小学生の子どもたちが花火をしたいとせがみました。

上の子は6年生なので、スタッフが

「あなたが責任者になって2人で花火をしてみてごらん」

と言いました。

上の子は、バケツに水を汲んで、マッチに火をつけました。

炎をロウソクに移そうとするのですが、なかなかうまくいきません。

すぐに消えてしまうんです。

マッチの角度を少し変えるだけで、火は長持ちするのですが、

彼女はそれを知りませんでした。

それに、先端の炎が軸に伝わっていくのが怖くてたまらなかったんです。


スタッフがお手本を見せると

「うわあ、火が消えない。上手だねえ。」

と感動していました。

花火が終わった後も、

「火ってきれいなんだね・・・」

と、揺らぐ炎に見入っていました。


そこでスタッフは、下の子にもマッチを使わせてみることにしました。

触ることを許されていなかった下の子は、お姉さん気分で大張り切り。

下手なつけ方をしてヤケドをしたんですが、泣き言も言わずに再挑戦。

納得のいくまで練習できたので、満面の笑みを浮かべていたそうです。

反対にスタッフは、火育をしていなかったことに気づいて猛反省。

火を扱う時の服装や注意点など、いろんなことを話し合いました。

これからも、親の目が届くうちに、できるだけ火を扱う体験をさせるそうです。


人類は、80万年以上前から火を使っていました。

でも、ほんの200年前までは、火を起こすのに大変な労力が必要でした。

そのため、一度起こした火を絶やさない工夫も生まれました。

そんな火起こしを簡単にするために、最初にマッチが考案されたのは1827年。

日本でマッチの生産が始まったのは、1875年。

それまで輸入品を使っていたのですが、

小箱1個の値段は、米6kgの値段と同じくらいと、超高級品でした。

ですが、現在ではマッチの出番は激減しています。


動物とヒトとの決定的な差は、火を扱えるかどうかだといいます。

火を扱えないヒトは、扱えた世代と比べて退化しているのかもしれません。


住まいは、機能面ではどんどん進化しています。

ただ、感性を鍛えるという面では、進化しているとは言い難いものです。

その中で、次の世代に『火』の恩恵や災いをどう伝えるのか。

生きるために大切なことなので、一度しっかり考えたいものですね。

 

では、また。

 

 

 

 

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家族の意見が食い違った時、どうしますか?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2011年12月25日08:00:00

こんにちは、若松です。


普段の生活の中で家族と意見が食い違うことはありませんか?

「お盆休みは旅行に行きたい」

「いや、絶対に帰省する」

とか。

旅行に行けることになったとしても、

ご夫婦は、温泉旅行で日頃の疲れを癒したくても子どもは

「遊園地でないとイヤだ」

と言ったり。


家づくりも同じです。

家族の意見の食い違いで、ストレスを感じる場合があります。


「私は子どものために、すぐにでも新築したい。

 でも主人は、まだまだ先でいいと言って、話を聞いてくれない・・・」

「この土地が好きなので、同じ地域に新築したい。

 でも主人は、いずれ実家に帰ると言うし・・・」


結局、どちらかが相手に合わせて我慢することになります。

我慢はストレスを生み、相手に対する信頼感が減っていきます。

子どもはそんな空気を敏感に感じ取るので、親の顔色を窺うことになります。


考えるだけで気が滅入りますね。


でも、悪いことばかりではありません。

相手は、自分と違う人生を生きてきた人。

配偶者も子どもも、自分が経験していないことをいろいろ経験しています。

つまり、意見の食い違いは、相手や、もっと広い世界を知るチャンスなんです。

それに、あなたのことを、より深く知ってもらえる絶好の機会。

そのチャンスを利用しない手はありませんよ。


意見が食い違う時、相手を責めるのではなく、最初に

「あなたにとって、その行動の目的は何なのか」

「なぜそう思うのか」

ということを尋ねてみましょう。

この時、あなたの意見を通すことを目的とせず、

『お互いに納得できる答えを探すための話し合い』

という意識を持つことが大切です。


仮に、奥様の家づくりの目標が『子どもとの今の生活を楽しむため』

ご主人の目標が『老後の二人の生活を楽しむため』

だとしましょう。

お互いが『家』に求めるものが違いますよね。

違うことが分かったら、

「なぜ、そう思うの?」

と尋ねてみてください。

そうすることで、相手の考えの意味が分かります。

そして、相手の考え方を知ると、自分の考え方を見つめ直すこともできます。

自分の考え方を伝えることで、相手に新しい視点が生まれるかもしれません。

家族の根っこには愛情がありますから、

『相手を幸せにしてあげたい』

という気持ちを忘れなければ、よりよい着地点を見つけられるはずです。


少し前に

「某テレビ局が、某国の芸能人や番組を頻繁に取り上げすぎだ」

ということで、論争が起きていました。

批判した人がレギュラー番組から消えたり、パッシングを受けたり。

でも、自分と違う考え方を持つ人がいることは当然のことなんです。

みんなが同じ考えを持っている方が怖いんです。

 ・某テレビ局が、そのように動く目的は何なのか。

 ・批判する人は、どういう目的でテレビを見ていたのか。

まずは、そこを考えることが大切です。


このような出来事があった時は、

情報リテラシー(情報を使いこなす能力)を磨く良い機会です。

 ・情報には嘘が紛れ込んでいるかもしれない。

 ・情報は、自分で取捨選択しなければいけない。

 ・情報を、自分の意思決定の参考にするのはOK。

 ・情報に振り回されるのはNG。

これは、家づくりの業者選びにも言えることですね。


世の中にはいろんな考え方があって、それを表現することは大切なことです。

でも、自分の考え方に合っていないからといって、一方的に非難するのは

正しいことだとはいえません。

どうしても受け入れられないのであれば、距離をおけば済むことです。

そうすれば、いじめ問題も減ると思うのですが。


・・・話が脱線してしまいましたね。(^^;)


先ほども言いましたが、

家族の始まりには夫婦の愛情があります。

家族が増えても、年月が経っても、その根っこには愛情があります。

ただ、誰かが自我を通そうとする限り、いつまで経っても平行線のままです。

『家族みんなが、今よりもっと幸せに暮らすには?』

という視点を大切にすると、実りある話し合いができますよ。


あなたが、家族と意見が食い違った時の参考になれば幸いです。


では、また。

 

 

 

 

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