入学・就職・結婚・新築の共通点は?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2013年11月3日08:00:00

こんにちは、若松です。


突然ですが問題です。

『入学』『就職』『結婚』『新築』に共通することは何でしょう?

・・・さて、どんな答えを思いつきましたか?


答えは、

『未経験者』が『ゴール』だと勘違いしやすい『スタートライン』です。

一度でも経験したことがある人なら、

そこは次のステップに進むためのスタートラインに過ぎないと知っています。

でも、そこに到達するまでは、たくさんの努力を積み重ねないといけません。

だから、初めて経験する人は、そこをゴールだと思って頑張るんですね。

その結果、ゴールに到達したことで気が抜けたり、

燃え尽きたりするんです。


家づくりのために勉強を始めて、

資金を貯めて、土地を選んで業者を選んで・・・。

細かい打ち合わせが続くと、時にはストレスを感じることもあるでしょう。

あなたが新居の引き渡しを受けるまでには、本当にたくさんのステップがあります。

だから、引き渡しを受けた時には

「やれやれ、やっとゴールにたどり着いた」

という気持ちになってしまいがちなんです。


しかし、そこをゴールだと勘違いしていると、

予期しない不幸な出来事や、トラブルが起きることがあります。

支払いに追われて生活を楽しむ余裕がなくなったり、

きれいな家を保つために子どもを叱り続けるようになったり。

お互いの両親との関係が変わることもあります。

新築が離婚の原因になる人は少なくないですよね。


新居が完成したということは、

幸せな生活をするための準備が整ったということにすぎません。

大切な家族との新しい関係、

そこに住み続ける限り関わることになるご近所さんとの関係、

家を守り続けるための準備など、

スタートラインに立てたからこその新しい課題が、次々に出てきます。


家の完成は、あなたにとってゴールではありません。

より幸せに暮らすためのスタートラインに立っただけ。

だから、

「同僚や友達が次々と家を建てているから」

「消費税が上がるから」


とかいう外的な要因で家を建てるのは良くないんです。

あなたには、

「家族とこういう生活をしたいから家を建てるんだ」

という明確な動機はありますか?

そんな動機がないと、

スタートラインとゴールラインを勘違いしてしまいますよ。

 

 


では、また。

 

 

 

 


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精神的なバリアフリー

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2013年11月10日08:00:00

こんにちは、若松です。


戦後、アメリカ式の「プライバシー重視」という考え方が、

いろんな場面で盛んに言われるようになりました。

その影響を受け、住まいにも変化が現れ始め、

今では家族が個々に部屋を持つのが当たり前の時代になってきました。

子供部屋、書斎、家事室など、いろんな呼び方がありますが、

全て個人のための空間です。

その結果、もたらされてしまったもの・・・。

それは、家族間のコミュニケーションの減少です。


「バリアフリー」という言葉がありますね。

一般的にその言葉が意図しているのは、段差とか仕切りとか、

いわゆる物理的なものについてです。


ですが、今回は精神的なバリアについて触れたいと思います。


家の中に壁があると、そこでコミニュケーションは遮断されてしまいます。

つまり、物理的に壁であるだけでなく、それは心の壁にもなってしまうわけです。

せっかく家族と一緒に暮らせるのですから

コミュニケーションをとりながら、楽しく生活したいですよね。

そのためには、壁があるよりは無いほうがいい。

そうしたら、そこには自然と会話が生まれるはずです。


しかし、そこで忘れてはならないのが、プライバシーの問題です。

家族それぞれのプライバシーを尊重しつつ、

お互い、気軽にコミュニケーションを図れるような

精神的バリアフリーの空間を設計すること。

間取りを考える場合には、

プライバシーとコミュニケーション両者の観点からの考慮が必要です。


プライバシーを尊重しすぎれば寂しい空間になり、

コミュニケーションを重視しすぎれば気ぜわしい空間になり・・・。

それぞれの家族によっても答えは違いますから

「間取り」はなかなか難しい問題ですね。

 

 


では、また。

 

 

 

 


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子供部屋に最適な場所は?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2013年11月17日08:00:00

こんにちは、若松です。


あなたにお子さんがいるのなら、間取りを考える時、

当たり前のように「子供部屋」を設けようと思うことでしょう。

子供に専用の部屋を与えることは、

今では『常識』といってもいいくらいですからね。


しかし、私自身はその傾向とまったく逆のことを考えています。

極端な意見に感じられるかもしれませんが、

「子供部屋はない方がいいんじゃないか」

と思っているんです。


子供にとって、自分だけの部屋は快適な空間です。

必然的に、そこでずっと過ごしたくなります。

そうなると、同じ家にいながらも、親と子の距離が離れてしまい、

家族間のコミュニケーションが図れなくなってしまうことがあります。


きっと、

「子供にとって、できるだけ良い環境を与えたい」

というのは、子を持つ親の、ごく自然な思いです。


しかし、それが『良すぎる』環境になってしまったらどうでしょうか?

子供は、自分が努力しなくても欲しいものが手に入ると、

物事を安易に考えるようになってしまいがちです。

何かを手に入れるためには、自分で努力しなければならない・・・。

そのことを子供に理解させたいと願うなら、

親が環境を『整えすぎる』のはいかがなものかと思うんです。


環境も子育ての大切な要素です。

「子供にとって本当によい環境は何だろうか?」

と自分自身に問いかけながら

住まいづくりを進めていただけたら、と思います。


それでも、やはり子供部屋が必要だということになったとしましょう。

すると、次はどこに作ったらよいかという問題が浮かび上がってきます。

子供部屋の場所について相談を受けたとき、私はこんなことを話しています。


「山には木が生えていますね。

 北側の斜面に生えている木と、南側の斜面に生えている木とでは、

 その強さに違いがあるといわれています。

 さて、どちらが強いとお思いでしょうか?」


一見、太陽の光に恵まれた南側のほうが丈夫に育っているように思えます。

しかし、正解は「北側」です。

木は、与えられた自然環境の中で成長しなければならない。

何があろうとそこに立っていなければならない。

そんな条件を受け入れてこそ、強い木に育つんです。

私は、その論理は人間にも当てはまると思います。

なぜなら、人間だって自然の一部だからです。

条件が厳しいほうが、芯の強い、生命力のある、根気強い人間に育つとは思いませんか?
 

ですから私は、子供部屋は北側に作ることをおすすめしています。

あなたが子供部屋の場所を迷っているなら、参考にしてみてください。

 


では、また。

 

 

 

 


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便利を求めて不便に?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2013年11月24日08:00:00

こんにちは、若松です。


ほとんどの家庭のキッチンにありそうなのが

炊飯器・電子レンジ・オーブントースター。

ホットプレートも多そうですね。

大阪辺りなら、たこ焼き器は必需品でしょう。


そのほかに、あなたの家にはどんな調理家電がありますか?

アイスクリームメーカー、フライヤー、コーヒーミル、

保温専用ジャー、温泉たまご器・・・。

そういえば、最近はノンフライヤーが人気のようです。


調理家電は、次から次に便利なものが出てきます。

使う時は便利ですが、困るのがコンセントの位置や数と収納スペースの確保。


新築すると、一般的に収納スペースが多くなるので

「まだ入るから」

ということで、安心してモノを増やします。

ですが、調理家電を使いこなすために家事が複雑になったり、

余計な仕事が増えてしまうこともあります。

「ラクをするために調理家電を買ったのに、

 自分しか取り扱えなかったり洗いものが増えたりで、逆に大変になっちゃった」

というパターンです。

それに、使うたびに収納スペースから出し入れする手間や、

使ったら使っただけ電気代が増えるのも困りもの。


もしあなたがそんな状態なら、家事の簡素化について、一度考えてみましょう。


震災後、よく話題になるのが、東京都あきる野市に住んでいる節約主婦の話。

1か月の電気代は500円程度で、

被災者に冷蔵庫を寄贈してからは、家には冷蔵庫がありません。

必要な魚や肉は当日買う、冷蔵しないといけない食品は買わない、

といったことを心がけているので、冷蔵庫がなくても問題ないんだとか。

また、野菜は特売でまとめ買いするのではなく、必要な分だけ買います。

そして余った野菜は、干したり漬物にしたり。


新築をして共働きになる家庭も多いので、

あなたにもそこまでしたほうがいいとは言いません。

正直なところ、私にもできません。

ただ、

「あなたの家のキッチンに、無くても困らないものはありませんか?」

というのはお伝えしたいと思います。


キッチンは、モノが増えやすい場所です。

便利だと思って買ったものが不便を招くかもしれません。

本当に必要なものはどれくらいあるのか、一度チェックしてみませんか?

スッキリとしたキッチンは、動きやすいし掃除もしやすいですよ。

 

 


では、また。

 

 

 

 


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