[ テーマ: 住まいづくり情報 ]
2013年11月17日08:00:00
こんにちは、若松です。
あなたにお子さんがいるのなら、間取りを考える時、
当たり前のように「子供部屋」を設けようと思うことでしょう。
子供に専用の部屋を与えることは、
今では『常識』といってもいいくらいですからね。
しかし、私自身はその傾向とまったく逆のことを考えています。
極端な意見に感じられるかもしれませんが、
「子供部屋はない方がいいんじゃないか」
と思っているんです。
子供にとって、自分だけの部屋は快適な空間です。
必然的に、そこでずっと過ごしたくなります。
そうなると、同じ家にいながらも、親と子の距離が離れてしまい、
家族間のコミュニケーションが図れなくなってしまうことがあります。
きっと、
「子供にとって、できるだけ良い環境を与えたい」
というのは、子を持つ親の、ごく自然な思いです。
しかし、それが『良すぎる』環境になってしまったらどうでしょうか?
子供は、自分が努力しなくても欲しいものが手に入ると、
物事を安易に考えるようになってしまいがちです。
何かを手に入れるためには、自分で努力しなければならない・・・。
そのことを子供に理解させたいと願うなら、
親が環境を『整えすぎる』のはいかがなものかと思うんです。
環境も子育ての大切な要素です。
「子供にとって本当によい環境は何だろうか?」
と自分自身に問いかけながら
住まいづくりを進めていただけたら、と思います。
それでも、やはり子供部屋が必要だということになったとしましょう。
すると、次はどこに作ったらよいかという問題が浮かび上がってきます。
子供部屋の場所について相談を受けたとき、私はこんなことを話しています。
「山には木が生えていますね。
北側の斜面に生えている木と、南側の斜面に生えている木とでは、
その強さに違いがあるといわれています。
さて、どちらが強いとお思いでしょうか?」
一見、太陽の光に恵まれた南側のほうが丈夫に育っているように思えます。
しかし、正解は「北側」です。
木は、与えられた自然環境の中で成長しなければならない。
何があろうとそこに立っていなければならない。
そんな条件を受け入れてこそ、強い木に育つんです。
私は、その論理は人間にも当てはまると思います。
なぜなら、人間だって自然の一部だからです。
条件が厳しいほうが、芯の強い、生命力のある、根気強い人間に育つとは思いませんか?
ですから私は、子供部屋は北側に作ることをおすすめしています。
あなたが子供部屋の場所を迷っているなら、参考にしてみてください。
では、また。
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