住宅ローン 返済方法と返済期間

[ テーマ: 資金計画 ]

2012年2月7日10:16:44


こんにちは、若松です。
今回は、返済方法と返済期間についてお話します。

返済方法には「元金均等返済」「元利均等返済」があります。


「元利均等返済」とは、

毎月支払う額が均等で、その中から利息を差し引き、

残った金額が元金に割り当てられるものです。

返済が進むほど、元金の占める割合が高くなります。

長期的な返済計画が立てやすいのが長所です。


「元金均等返済」とは、

元金の返済額がずっと同じで、残高に応じた利息が加算されるというもの。

返済が進むほど、毎月の支払額は減少します。

元金が減りやすいのは「元金均等返済」の方です。

ですから、総返済額も「元金均等返済」の方が低く抑えられます


ただ、民間の金融機関が扱う住宅ローンでは、

「元金均等返済」しか扱っていない場合が多いのです。

フラット35などでは扱っていますから、金融機関に確認してください。


次に返済期間ですが、最近は50年というものもあります。

長期間なので、ローンを子供に引き継ぐ形になります。

でも、子供には子供の人生がありますよね。

ほとんどの方は、子供に迷惑をかけず、自力で返済したいと思うでしょう。

そんな方の最長は35年。


ただ、安易に契約して、定年退職した後も返済が残っていたら問題です。

60歳定年で65歳から年金受給が開始されると、まず返済はできません。

「繰り上げ返済でなんとかなるさ」

と考えて、とりあえず35年返済にしている方は心配ですね。


金融機関では、完済時の年齢を75~80歳までとしています。

とても現実的ではないと思うのですが、あなたはどう思いますか?

「死んだら、後は保険金でね」

と言われているように感じませんか?

それに、生きている間中、住宅ローンを背負っているというのは

遠慮したいものです。


あなたが完済したい年齢まで、これから何年払えますか?

毎月の返済可能額はどれくらいなんでしょう。

それに頭金を足したら、総支払可能額の目安になりますね。

家づくりが始まると、あれこれ欲しいものが出てきます。

普段の生活では1円にこだわる人が、

家づくりの中では1万円にこだわらなくなります。

金銭感覚がおかしくなってくるのです。


今までの中で分かった総支払可能額を超えると、

生活のどこかで我慢をすることになるので、

本当に必要なものを優先した家づくりをしてくださいね。

では、また。

 

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住宅ローンの繰り上げ返済です。

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年2月13日13:00:00

こんにちは、若松です。

 

今回は、住宅ローンの繰り上げ返済についてお話します。


新居で生活しながら貯蓄をし、繰り上げ返済をする人は多いですね。

繰り上げ返済では

 ・返済期間を短縮する。

 ・返済期間は変えず、月々の返済額を減らす。

のどちらかを選ぶことができます。

お得感で選ぶのなら、返済期間短縮型がおススメです。


さて、繰り上げ返済は、早ければ早いほど得をするのですが、

忘れてはいけないことがあります。

それは、万が一のための備えです。


あなたの病気・怪我など、不測の事態に備え、

半年程度は貯蓄だけで生活できるような体制を確保してください。


また、今後のメンテナンスに備えた貯蓄をしておくことも必要です。

メンテナンスに無関心で、繰り上げ返済を繰り返していると、

必要なメンテナンスができなくなるかもしれません。

メンテナンス費用をローンに頼らないような資金計画を考えましょう。


ところで、住宅ローンを借りる際、

複数のローンを組み合せる人がいます。

その場合、金利や残高・残存期間によって、得をする額が変わってきます。

一般的には

 ・返済期間が長いもの

 ・金利が高いもの

 ・借入残高が多いもの

を優先して繰り上げ返済をすると、よりお得です。


ですが、残高が少ないものを終わらせて、

月々の負担を軽くしたいという場合もありますよね。

そんな時は無理をせず、お得感が減っても、

残高の少ないものから終わらせましょう。


繰り上げ返済で大切なことは、お得感にこだわり過ぎないことです。

ライフサイクルで確認したように、

この先まとまったお金が必要になる時期が来ます。

その時に、新たなローンを組む羽目にならないよう、

余裕を持った資金計画を心がけてください。


さて、期間短縮をする場合の

もう一つの注意点にお気づきでしょうか?

それは、

「住宅ローン控除を受けるのなら、

 10年以上のローンを組まなければならないこと」

です。

もし税金還付を10年間受けたいのなら、ローンの返済期間に注意してください。

これまでローンを支払った期間と、残存期間の合計が10年以上ないと

控除対象外になってしまいます。

利息の額と、税金の還付額を比較して、よりお得な方を選ぶといいですね。


最後に、「繰り上げ返済の手数料」についてお話しします。

手数料は、ゼロから5万円程度必要なところまで、さまざまです。

また、繰り上げ返済金額に制限を設けている場合もあります。

住宅ローンを選ぶときには、金利だけでなく、

繰り上げ返済についてのチェックも忘れないでくださいね。


では、また。

 

 

 

 

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住宅ローンの返済時の注意点です。

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年2月19日08:00:00

こんにちは、若松です。

 

今回は、住宅ローン返済中の2つの注意点についてお話します。


まず1点目は「住宅ローン減税対象期間」について。

もしも、ご主人が転勤になった場合、

単身赴任をして家族が家に残るなら問題はないのですが、

家族で転居する場合には、金融機関への届け出が必要になります。


家族で転居すると、融資を受けている家には住めませんよね。

その期間は、住宅ローン減税の対象外になります。

ですから、転居期間中は、

金融機関からの「融資額残高証明書」は発行されません。


仮に、あなたのご家族が

築2年で転居し、3年後に戻ってきたとしましょう。

その場合、融資住宅に居住していなかった3年間は

住宅ローン減税の対象外ですが、

残りの5年間は、また対象に戻ります。

この対象期間について勘違いする人がいるようですので、

注意してください。


2点目は「返済が困難になった場合」についてです。

長期に渡って返済する間、

病気やリストラなどで返済が滞ることがあるかもしれません。

その場合、まず最初に家計の見直しを徹底しましょう。

そして、返済が遅れる前に、必ず金融機関に相談してください。

返済が遅れる前に相談することが大切です。


なぜなら、返済が遅れる前だとあなたは優良顧客ですが、

遅れてからだと滞納者となり、

住宅ローンの借り換えなど、対応手段が減ってくるからです。


借り換えは、他の金融機関でもかまいませんし、

同じ金融機関でもかまいません。

ただ、新規で申し込んだ時と同じような諸費用が発生するほか、

現在のローンの抵当権を抹消するための費用も必要になります。

数十万円は必要になりますね。

しかし、同じ金融機関で借り換える場合には、

諸費用について考慮してくれるケースもあるので、

積極的に尋ねてみましょう。


この借り換えの際、変動金利を選ぶのは得策とは言えません。

なぜなら、借り換えの目的は、

目先の金利を減らすことではないからです。

この先確実に返済するためには、固定金利の方が計画を立てやすいのです。


もし返済ができないまま放置していると、やがて競売にかけられ、

競売で賄えなかった残額を返済しながら、

賃貸住宅で暮らすことになります。

仮に、競売を避けるために、中古住宅として売ったとしても、

売買で賄えなかった残額を返済しながら、

賃貸住宅で暮らすことになります。


ですから、

・家づくりの最初の段階で「借り入れ可能金額」ではなく

 「返済可能額」を重視すること。

・返済が順調な時に、万が一の際の知識を身につけておくこと。

・返済が困難になる前に、早めに行動すること。

このような点を忘れないでください。


こんなことばかりお話しすると、

家を建てるのが怖くなるかもしれませんね。

でも、万が一のことを知っておくと、

無理のない計画を心がけるようになります。

その結果、より良い家づくりができるようになります。


家づくりの目的は、家族と今以上に幸せに暮らすためです。

そのために、返済後の生活を想像しながら

無理のない家づくりを進めてくださいね。

 

では、また。

 

 

 

 

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建築現場は、その会社を現します。

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年2月26日08:00:00

こんにちは、若松です。


三連休がある時は、完成見学会や展示場でのイベントなど、

沢山のチラシが入ります。

子どもが小さい頃は、ミニ動物園や工作教室のイベントに行ったものです。

タダで遊ばせてもらいつつ、見学者の様子を観察するのが楽しみでした。


でも、その会社の本質をチェックしたいなら、

建築中の現場を観察するのが一番です。

なぜなら、あなたの家を建てる時、その現場の様子が再現されるからです。

路上駐車・喫煙などのマナーや、現場の整理整頓の様子など、

現場でしか分からないことは沢山あります。


一軒の家を建てるには、基礎工事から始まって、

じつに多くの専門業者が関わりますよね。

それぞれ会社が違うので、全員を教育するのは簡単なことではありません。

だからこそ、どの工程の作業をしていても、

いつも現場はきれいで、路上駐車が無くて、作業員のマナーも良くて・・・

という業者は、とても信頼できると思いませんか?


ここで、実際の取り組み例を紹介しますね。

 ・建物と敷地を1日5回掃除して、常にきれいな状態を保つ。

 ・現場の土の部分にブルーシートや人工芝を敷き詰めて、

  建物が汚れないようにする。

 ・建物が雨で濡れないように、毎日ブルーシートで建物全体を覆う。

 ・路上駐車をしないために、現場近くに駐車場を借りる。

 ・書類や建材についた煙草のニオイは消えにくいので、

  現場だけでなく、会社全体を禁煙にする。

 ・現場の様子に興味があっても、質問しづらい人のために

  現場前に資料を置いておく。

 ・夜遅く、仕事帰りに見に来る施主さんとやり取りができるように、

  職人との交換ノートを吊るしておく。

などなど。


小さな工務店など、モデルハウスを持たない業者は多いですよね。

彼らの場合、現場の一つ一つが、自分たちを知ってもらう大切な場所なんです。

また、モデルハウスを持っている業者でも、

現場の大切さを知っている人たちは「現場きれい」を心がけています。


一生に一度の、数千万円もの大切な家を建てさせていただく、

という気持ちがなければ、なかなか続けられないことでしょう。


また、きれいな現場では、事故やケガが少ないのです。

さらに、意識の高い職人が多いので、質の良い仕事ができます。

そんな彼らの中には、営業マンでもないのに、

現場のご近所さんから仕事を受注することもあるとか。

「あなたなら、我が家のリフォームをおまかせできるわ」

って。


現場前を通るときには、車でも自転車でもなく、

ぜひ歩いてください。

意中の業者でなくても構いません。

いろんな業者を見ることで、見る目を養ってみましょう。


営業マンの印象で決めた人は、施工中の様子を見て、

「こんな会社に依頼しなければよかった」

と後悔する人もいるんです。

お散歩がてら、どんどん見学してくださいね。  


では、また。

 

 

 


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