無断で他人が侵入したら?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2013年2月3日08:00:00

こんにちは、若松です。


新築工事が始まってからの心配事って、どんなことですか?

「手抜き工事をされたらどうしよう」

「騒音や業者のマナーなどが原因で、ご近所さんからクレームが来たら」

「アパートの契約の件もあるから、工期が遅れたら困るんだけど」

・・・考えてみると、次々に浮かんできますね。


この時、ご近所さんに迷惑をかけることばかりを想像しがちですが、

じつはその逆のパターンもあります。

それは『ご近所さんが、施工現場に勝手に入ってくること』です。


ほんの一例として、

・基礎を乾燥させている間に、隣人が侵入して触っていた

・庭に置いてある資材や道具で、知らない子どもが遊んでいた

・大工が昼休憩で無施錠のまま外出したら、

 ご近所さんに無許可で家屋に侵入された

といったものがあります。

どれも、自分の家の新築中に起きたらイヤなことばかりですね。

特に、無許可で家屋に侵入されるなんて、不愉快極まりないことです。

「もし傷つけられたら?」

「もし盗聴器でも仕掛けられたら?」

そんなことを考えるとゾッとします。


私は以前、早朝に散歩をしている時に、

新築現場の産廃ボックスに自宅の粗大ゴミを持ち込んだ人を見たことがあります。

目が合った時、とても気まずそうだったし、

近所の一戸建てに住んでいる人なので、その家の関係者ではないと思います。

おそらく、不法投棄です。


では、なぜこのようなことが起きるんでしょうか。


あなたの家が完成しても、引渡しを受けるまでは、あなたに管理責任はありません。

すべての責任は施工業者にあります。

多くの業者は現場をグルリとフェンスで囲って、関係者以外を立ち入り禁止にしています。

でも、何の対策も施していない現場もありますよね。

あれは一体、どういうつもりなんでしょう。

私が施主だったら、不安で不安でたまらなくなります。

現場でよその子どもが遊んでケガをすることだって有り得るし、

それがきっかけで、最初からご近所さんとの関係が気まずかったら・・・。


このメルマガを読んで不安を感じたのなら、

あなたが依頼する業者に、事前にぜひ確認してください。

「施工中の現場は、どんな方法で管理されますか?」

と。

その方法を信頼できないと感じたなら、

より良い方法を提案するか、契約せずに業者を変えるか。

それはあなたの自由です。


ご近所との関係は、

「法律ではこちらが正しいから」

という接し方ではうまくいかないことが多いものです。

ですから、トラブルを未然に防ぐためには、

想像力を働かせて事前に対策を練ることが大切です。


図面に描かれた線が実物となって目の前に現れる過程は、

見ていてとてもワクワクするものです。

そんな中で、部外者が原因でトラブルが起きるのは避けたいと思いませんか?


安全できれいな現場を維持して、入居前のご近所との良い関係を保つには、

業者の役割は大きいものです。

例えあなたが不安を感じていなくても、念入りに打ち合わせたほうがいいですよ。

 

では、また。
 

 

 

 


追伸 感想や質問などのメールは大歓迎です。

ただし、ネガティブなメールは萎えるのでいらないです。

 

 


『上棟式』は気が重い?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2013年2月10日08:00:00

こんにちは、若松です。


『上棟式』は、ここまでの新築工事が無事に進んだことを感謝し、

竣工後も建物が無事であるようにと神々に祈願する祭祀です。

神社本庁の「諸祭式要鋼」には上棟式の基準を示してありますが、

それによると、祭神は屋船久久遅命(やふねくくのちのみこと)、

屋船豊宇気姫命(やふねとようけひめのみこと)、

手置帆負命(たおきほおいのみこと)、

彦狭知命(ひこさしりのみこと)および当地の産土神です。

式の方法は、業者や地域によって異なります。

略式で行うときは、神主を招かずに現場監督が対応します。


今、

「えっ?上棟式って神様に挨拶するものだったの?

 私は業者に挨拶するためのものだと思ってた・・・」

って思いませんでしたか?

そんな人はとても多いんですよ。

彼らに共通する悩みは、

「ご祝儀や挨拶をどうしようか・・・」

ということです。


いくつかの調査を見ると、上棟式の費用の目安は10~30万円程度です。

(中には、60万円以上というツワモノも!)

この内訳は、棟梁や大工へのご祝儀、昼食用の弁当、上棟式用の料理、

休憩時の差し入れ、引き出物、ご近所への挨拶の品、吹流し、

餅まきをするための餅やお菓子、といったものです。


・・・いやあ、手配するだけでグッタリしそうですね。


予算が厳しい中、これだけの費用負担はつらいですね。

そこで、最近は上棟式を行わない施主が増えています。

あなたが家を建てる時も、あなたの好きな方を選べます。


ただ、業者によっては、

「棟梁には〇万円、ほかの大工には〇万円。そして営業マンには・・・」

と細かく指示するケースがあります。

(どうして営業マンに渡す必要があるのか、私にはさっぱりわかりません。

 中には、担当以外の営業マンにも渡せと指示される人もいるんですよ。ヽ(`Д´)ノ)

あなたが波風を立てたくないと、その案に従うのは自由です。

でも、本当は、自ら謝礼を求めるのは間違いだということは覚えておいてください。

ご祝儀というのは、あくまでもあなたの気持ちなんですから。


もしあなたが、

「予算は厳しいけれど、何とか感謝の気持ちだけは伝えたい」

というのなら、休憩時の差し入れや、昼食用のお弁当の差し入れだけでも十分です。

ただ、上棟の日は応援に駆けつける大工が大勢いますから、

普段数人で工事している時とは用意する数が全く違います。

ですから、差し入れをするなら、事前に確認をしてください。


ところであなたは、子どもの頃、

上棟式で撒かれる餅を拾いに行ったことはありますか?

昔は、ほとんどの新築現場で上棟式が行われていました。

当時の施主は、ちょうどあなたのご両親の世代でしょうか。


たぶん、あなたのご両親は、当時の上棟式が普通だと認識しているでしょう。

ですから、もしあなたが上棟式を簡略化したり、実施しないとなると、

反対するかもしれません。

あなた自身も、

「ご祝儀を渡さないと手抜き工事をされるかも」

という不安を抱えているかもしれません。


でも、お金を渡さないと感謝の気持ちは伝えられないんでしょうか?

「金をもらえないと気合が入らない」

と、手抜き工事をする大工ばかりなのでしょうか?


中には、そんな業者もいるでしょう。

ただ、自分の家づくりに共感し、依頼してくれたあなたに対して感謝している業者なら、

ご祝儀の有無や金額に関係なく、いい仕事をしてくれるはずです。

ですから、負担をつらく感じるような上棟式はやめませんか?

ほどほどの負担で感謝を伝えられる方法を、ご夫婦で考えてみましょう。

無理をすると、嫌な思い出としてずっと残りますよ。

 

では、また。
 

 

 

 


追伸 感想や質問などのメールは大歓迎です。

ただし、ネガティブなメールは萎えるのでいらないです。

 


追加・変更はトラブルのもとです。

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2013年2月17日08:00:00

こんにちは、若松です。


前回は上棟式のお話でしたね。

上棟式が終わり工事が進むと、そこでの暮らしを想像しやすくなりますよね。

そうすると、追加工事や変更を依頼したくなることがあります。

依頼する方は簡単ですが、依頼される方は大変です。

例えば、収納の追加や間取りの変更をする場合、

構造計算からやり直さないといけないこともあります。

手すりを後付けする場合、下地からやり直さないといけないこともあります。

「追加工事をしても、工期は変えないで欲しい」

と依頼者に言われたら、業者は大変です。

このような大きな変更をする場合、契約書を交わすのが一般的です。

しかし小さな変更の場合、口約束で済ませることも多いもの。


じつは、これがトラブルのもとになりやすいんです。

変更・追加の詳細が書かれていない契約書を交わしたり、

口約束だけで契約書を交わさなかったりすると、

後々どうにでも解釈できます。

これがどんなに恐ろしいことかは言うまでもありません。

誠実ではない業者は、わざとそんな方法を使って

責任逃れができるようにしておきます。

ですから、もし追加や変更を行うなら、

最初の契約と同じくらい慎重になってくださいね。


例えば、現場での会話の中で、無料だと思って依頼したら後日請求されたり、

「だいたい〇万円くらいです」

と言われたから依頼したのに、それ以上の金額を請求される場合もあります。

どんなに小さい追加・変更でも、それだけ業者の仕事が増えるわけですから、

追加請求が来るのが当然だという意識を持つことが大切です。

もし業者から

「これはサービスです」

と言われても、それを証明する書面を交わすことをお勧めします。

サービスと言われて、後で請求された事例は山のようにありますから。


ハウスメーカーの場合、仕様がある程度決まっています。

しかし工務店は自在にモノづくりができるのが特徴。

だからこそ、ついつい依頼したくなるという心理もわかります。

でも、無用のトラブルを防ぐためには、こまめな対策も必要です。


小さなトラブルでも、家に対する愛情を失わせることがあります。

新築工事中の追加や変更は、くれぐれも慎重に。

 


では、また。
 

 

 

 


追伸 感想や質問などのメールは大歓迎です。

ただし、ネガティブなメールは萎えるのでいらないです。

 


ご自分で『完成検査』ができますか?

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2013年2月24日08:00:00

こんにちは、若松です。


新居が完成すると、引き渡しの前に『完成検査』を行います。

検査を行うのは施主・・・つまり、あなたです。


以前、新築経験がある人たちに尋ねたところ、

「表面的な部分しか見なかった」

という人が多かったのが印象的でした。

でも、専門知識が無い場合は当然のことですよね。

業者によってはチェックシートを渡してくれるところもあるんですが、

何のアドバイスもないまま施主が検査をすることもあるんですよ。

それも、後ろに無口な業者を従えて。

こんな緊張する状態で、何をどう検査しろというのか・・・。


さて、完成検査では、床下から天井までをチェックするのが理想です。

ちなみに、『完成検査 チェックシート』などのキーワードで検索すると、

具体的な検査項目を見ることができますので、よろしかったらどうぞ。


もしあなたが、ある程度の知識がある方なら、

チェックシートを印刷して臨めば大丈夫でしょう。

しかし、知識不足で不安な場合は、同じ地域の別の業者に同行してもらい、

一緒に検査することをお勧めします。

その場合、施工業者に紹介依頼するのではなく、

自分で探して依頼するのが賢明です。

なぜなら、あなたが欲しいのは『第三者の専門的な目』ですから。


ところで、完成検査から引き渡しまでの期間は、業者によってさまざまです。

2~3日で引き渡す業者もいれば、1~2週間確保している業者もいます。

何も問題のない家ならば2~3日で引き渡してもらって大丈夫でしょうが、

・指示した壁紙と違う

・溜めた水を一気に流したら、床下からチョロチョロ音がする

・床がきしむ

・床にビー玉を置いたら転がってしまった

など、多くの家では大小の問題が発見されます。

これらの問題を、引き渡しまでの期間に対処できればいいのですが、

間に合わない場合もあります。

その場合、引き渡しが遅れたり、引き渡後に対処したりと、

施主に大きな負担がかかります。

これは、できるだけ避けたいことですよね。


ですから、

完成検査から引き渡しまでの期間には注意してください。

最低でも1週間は確保しましょう。

完成検査の時に第三者を同行させたいなら、早めに依頼して、

施工業者にもその旨を伝えておきましょう。

最近は、第三者機関の活用が増えています。

それは、ほとんどの方が一生に一回の家づくりだからです。

こんな方法を活用できる時代に家づくりができるなんて、心強いですね。

 

では、また。
 

 

 

 


追伸 感想や質問などのメールは大歓迎です。

ただし、ネガティブなメールは萎えるのでいらないです。