[ テーマ: 住まいづくり情報 ]
2012年3月18日08:00:00
こんにちは、若松です。
前回は「スマートハウス」についてお話ししました。
東日本大震災以降、もう一つ注目されているものがあります。
それは「パッシブデザイン」です。
聞いたことはありますか?
「パッシブ」を直訳すると
「自分からは積極的に働きかけないさま。受動的。消極的」
という意味になります。
建築業界では「パッシブエネルギー」「パッシブデザイン」などとして
すでに取り入れられています。
「パッシブエネルギー」とは、
太陽の熱や光、雨や風など、自然界に存在するエネルギーのこと。
「パッシブデザイン」とは、
パッシブエネルギーを最大限に利用するための建築デザインのことです。
ちなみに、日本パッシブセンターの基準によると
冬の室温20度、夏の室温27度を保つために
1.暖房用エネルギーは、15 kWh/m2・a同等又は以下とする
2.冷房用エネルギーは、15 kWh/m2・a同等又は以下とする
3.冷暖房、給湯、換気、照明・家電に使用する一次エネルギーは、120 kwh/m2・a以下とする
4.壁・屋根など外気に面する外皮のU値は、0.15 W/m2Kを超えない(Ⅰ地域、Ⅱ地域)
5.窓(硝子と枠のトータル)は、U値が0.8 W/m2K以下を目標とし太陽熱取得率を約50%とする
6.住宅の気密性能は、50P(n50)時の漏気が0.6回/h以下とする。
気密測定については防湿シートが見える状態で行うこと
7.熱交換換気システムによる排気からの効率的な熱交換率を80%以上とする
8.太陽熱の取得と遮光を考えること
9.再生エネルギー、自然エネルギーの活用を推奨する
10.省エネルギー照明・家電製品を使うこと
とされています。
これらは、ヨーロッパでも基準を参考にしています。
環境に配慮することで知られるドイツを始めヨーロッパでは、
すでに普及が進んでいます。
一般家庭だけでなく公共施設にも取り入れられています。
気温が、マイナス20度になる地域でも暖房なしで過ごせるので、
スマートハウスと組み合わせれば「鬼に金棒」というところでしょうか。
家の中が、最低限の電力で温かく過ごせるので、
ヒートショックの危険が減らせ、体にも優しそうです。
ただ、気密性を高くしないといけないので、
私のように、窓を開けて換気をしたがるタイプにとっては、
ちょっと受け入れがたいものかもしれませんね。
四季や時間の変化を楽しみつつ、環境に配慮できる家。
寒暖の差が大きい日本では難しいこともあるでしょうが、
省エネ社会をつくるために、もはや避けては通れない課題になっているようです。
では、また。
追伸 感想や質問などのメールは大歓迎です。
ただし、ネガティブなメールは萎えるのでいらないです。
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