「お金の教育」は資金計画にも役立ちます。

[ テーマ: 住まいづくり情報 ]

2012年7月29日08:00:00

こんにちは、若松です。


「お金が無くなったら、誰かに借りればいいじゃない」

「お金って、銀行に行けばもらえるんでしょ?」

これは、女性スタッフの近所の小学生が発した言葉です。

彼女は一人っ子。

彼女の両親も一人っ子です。

そのため、両親と祖父母の6つのお財布で

彼女の欲求は常に満たされています。

「もっと我慢をさせなきゃいけないのはわかっているんだけど、

 私が我慢させようとしても、他の誰かがお金を出すのよね・・・」

というのが、そのお母さんの最近の悩みです。


娘さんが小さい頃はそれほど気にならなかったそうですが、

PTA役員になり、いろんな世代の親御さんと話をするうちに

「お金について、私は娘に何も教えていない」

と気がつき、愕然としたとか。

しかし、娘さんの金銭感覚を変えるのは簡単なことではありません。

それに、

「孫の喜ぶ顔を見たい」

というご両親に協力を求めるのは、なかなか難しいそうです。

「何だか、孫への愛情を拒否しているようで。

 それに正直なところ、今のままの方が私も助かるし・・・」


こういう話って多いですよね。


彼らが成人して、自分の家庭を築く時、

金銭感覚がこのままだったら大変なことになります。

それに、これからあなたが家づくりをして、

住宅ローンや教育費などで出費が増えると、

子ども達の協力は欠かせません。


そこで、最近の子どもの実態について調べてみました。

すると、金融広報中央委員会が発表した

「子どもの暮らしとお金に関する調査(第2回)」に、興味深い項目がありましたよ。


この調査によると、小学生の約8割、中学生の9割弱がお小遣いをもらっています。

ちなみに、小学生のお小遣いのもらい方は

 低学年・・・「月1回」=13.2%  「時々」=58.5%  「毎日」=9.2%

 中学年・・・「月1回」=34.3%  「時々」=43.9%  「毎日」=8.0%

 高学年・・・「月1回」=52.2%  「時々」=30.6%  「毎日」=5.7%

となっています。


じつは、この「時々」「毎日」というのが問題なのです。


多くの専門家は、

「『必要な時に必要なだけ与える』という方法は好ましくない」

と口を揃えます。

決まった金額の中でのやりくりを体験させることは、

計画性を身につけさせるのにとても有効だからです。

そういえば、主婦の雑誌で紹介される家計のやりくり法でも

「先取り貯蓄」や「袋分け」を推奨されていますね。


現代は

・お給料は口座振込

・電子マネー・クレジットカードの普及

といったことで、お金を目にする機会そのものが減っています。

最近の事例で

『子どもがネットゲームや通販を利用して、親のカードで400万円使った。

 その請求が来て、初めて親が知った』

というものがあります。

仮に、親のカードの管理が不十分だったとしても、

子どもにお金の教育をしておけば、避けられた事態だと思いませんか?


といっても、金銭感覚が怪しいのは子どもだけではありません。

「数量限定」「期間限定」「バーゲン」に反応する私たちも同じです。


私たちの世代は、学校でお金に関する教育を受ける機会はありませんでした。

最近の学校では、積極的にお金の授業を取り入れるところもありますが、

まだまだ少数です。


日本では、お金の話をすることをタブー視する風潮があります。

ですが、正しい金銭感覚や知識を身につけるためには、

日頃からの対話が大切です。

家計を積極的に開示したり、労働や貯蓄のことについて話したり。

「お父さん(お母さん)は、どうして毎日仕事をしているのかな」

「おじいちゃん・おばあちゃんは働いていないのに、

 〇〇ちゃんにお小遣いをあげられるのはなぜだと思う?」


そんな会話は、子どものためだけではありません。

あなたの資金計画にも、きっと役立ちますよ。

 

では、また。
 

 

 

 


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