温度差のない家は快適だと思いますか?

[ テーマ: 家族が幸せになる住まいづくり ]

2009年4月26日08:00:00

こんにちは。

住まいの結婚相談所の若松です。

 

前回は、窓が生活にどう影響を与えるか?

どの部屋に何の役割を持った窓が必要か?

それを考えて、作る窓を決めましょう。

そのためには、まず家族で話し合うことが大切。

そして、その話し合いが実際にプロと住まいづくりに取り掛かる時に役に立つ。

と言う話でしたね。


今日の話は、建物内で温度差が10度!? です。

『ヒートショック』って、ご存知ですか?

急激な温度変化が体に及ぼす影響のことです。

ご高齢の方が家庭内で亡くなる原因の4分の1を占めるとか。

わかりやすく言えば、

冬に、暖房の効いた部屋から寒い廊下やトイレに行く時に

瞬間的に「寒いっ(ブルブル)」と感じますよね。

このとき、想像以上に心臓には負担がかかっているそうです。

そして、高齢者や高血圧の人にとっては、心筋梗塞や、脳梗塞など、

恐ろしい病気を引き起こす原因になってしまうそうです。

温まった身体が暖房のないトイレや廊下へ出たとたん、

温度差で『ヒートショック』が起こるというわけです。

真冬に、暖房をしているリビングと、房していない廊下やトイレとの温度差は、

10度を超えることもあるんだとか…。

 

こんな話を聞けば温度差のない家がいいなぁと思いませんでしたか?

でも快適なことばかりじゃない!?

温度差をなくして、一年中快適な室内温度を保つことができるのが、

気密性を高めて外部空気の侵入を防ぐ→高気密

外部の温度が建物内部に伝わらない→高断熱

の家なんです。

建物全体をすっぽりと断熱材で包み込む、というような感じでしょうか。

人間の身体に例えると、

冬の寒い日に「セーターの上にウィンドブレーカーを着る」ということ。

セーターは空気を含んであたたかいけど、風が吹いたら一気に寒くなる。

ウィンドブレーカーはナイロン素材で風は通さないけど、
これだけでは温かくないし体温は逃げてしまう。

この二つを組み合わせることで暖かさを保つことができるんですよね。

もちろん夏も、暑い外部空気の侵入を防いで温度が建物内部に伝わらないのだから、

涼しくて快適でしょうね。

隙間風がピューピュー入ってくる昔の木造住宅では考えられないような、
冬暖かくて夏涼しい夢のような家。

でも、良いことばかりではありません。

気をつけなくてはいけないことがあるんです。

セーターとウィンドブレーカー。

あんまり過剰に着込むとどうなると思いますか?

そうです。

ムレてきますよね。

ですから、

ムレを防ぐ為に通気性を持つ素材や、汗を吸収する素材が求められるのです。

家で言うと、通気性は換気。

汗を吸収する素材は、木や土壁のような素材、ですね。

服の場合は、季節に応じて着替えることができますが、家の場合はそうはいきません。

それにその地域によってどれくらいのムレ(湿度)なのかで、全く違ってくるのです。

北海道と九州では、気温や湿度が全く違いますよね。

ムレを防ぐことって本当に難しいのです。

だから、

建築や製品知識の乏しい営業マンのセールストークを真に受けないでください。

その地域性に関係なく、全国に同じ仕様の家を建てるような住宅メーカーには

注意してください。


次回は、

ムレが原因でどんな問題が起こってくるかについて話ます。

では、また。

 

 

 

 

 

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